• 2022.08.1811:30
  • 面接/筆記/ES対策

元採用担当者が語る自己PRが自由記述だったときの考え方と参考例

エントリーシート(以下、ES)において、

「自己PR」「ガクチカ」は代表的だと思います。


しかし、中には「自由に記述してください」など、自由記述方式を求めるケースがあります。

具体的な設問に対し、答えを書くことは簡単ですが、「自由」というのは何を書くべきか戸惑いますよね。

 目次
1. 企業が自由記述を設定する意図は何か?
2. 自由記述から何がみえる?
3. 採用担当者は何をチェックしている?
4. PRする内容はどうやって探す?
5. 体験をストーリーにしよう!
6. 読みやすい構成に組み立てる
7. ESをワンランクアップさせるために


1.企業が自由記述を設定する意図は何か?

以前、筆者は人事として採用に多く関わっていました。

毎日多くの学生の書類に目を通した経験から言えば、普通のESでは学生の差別化が難しいというのが本音です。

というのも、就活セミナーで習ったフォーマットにあてはめた、画一的な文章がほとんどで、

多くの人事が「みんな同じに見えてきた」と苦慮しています。

そこで、出てきたのが「自由記述」の設問です。

私は、自由記述を設定する意図は2つあると考えます。


1つ目は、ほかの学生と似通ったESを打破して、何か新しいアプローチをしてくる学生がいたら面白いなというケースです。

ただし、クリエイティブな業態を扱う企業、社風そのものが自由を好む企業、自主的なマインドや行動を好む企業が、この意図のもと自由記述を求める傾向にあることは留意しておいてください。


2つ目は、「自由」という一見不安定なお題の中で

「相手に伝わる内容を構成しアピールできるか?」ということです。

多くの企業がこちらの目的で自由記述を設定します。


例えば、営業職であれば、

自社の商材を販売するお客様に対して、わかりやすく伝える能力があるのかどうかを確認したい

という意図があります。


ですから、お題は自由と言っても、

まずは2つ目の確実に自分を上手にプロデュースして、手堅くしっかりと印象付ける方法をおすすめしたいと思います。


2.自由記述から何がみえる?

対面での面接と同じくらいに、自由記述での文章作成は様々な「人となり」が見えてきます。


具体的にどんなことが見えてくるかと言えば、

1.価値観や考え方

2.思考の深さ

3.文章での表現力

4.ボキャブラリーや基礎的な文章力

5.全体を構成する力

などです。


これら全てが集まった上で、採用担当者へ何かしらのインパクトを与えることが出来れば、選考を通過することができます。


しかし、書類で落ちてしまう人のほとんどが、実は、 “それなりに完成された文章ではあるものの” 読んだ結果、何も感じなかった。

または、何かしら言いたいことはあるのだろうけれど、 “いまいちハッキリと伝わってこなかった” という場合が多いのです。

3.採用担当者は何をチェックしている?

そもそも採用担当者は新卒の社員に対して、

「仕事で結果を出して活躍してほしい」「組織に定着して長く働いて欲しい」と思っています。

では、自己PRの文章において採用担当者は何を知ろうとチェックしているのでしょうか。


求める人物像の「ポテンシャル」になる特徴を持っているかどうか

新卒採用はポテンシャル採用といって、スキルや職務経験よりも個人が持つ潜在能力に重きを置く採用方法です。


ですから、本人の将来像を採用担当が予測して、イメージをしながら、自社の求める人物像になるための「ポテンシャル」を持っているかどうかを見ています。


しかし、潜在能力とは抽象的なもの。しかも、それをたくさんの学生の中から見極めています。


よくある採用担当者の話で、

「興味は無くはないけれど、それ以上の広がりが見えてこない」

「なるほど……で終わってしまった」

「何をどう質問していいかわからない」

ということを聞きます。


これらの多くは、学生側が “自分の魅力を表現できていない” 場合が多いです。



採用担当に自社の求める人物像のポテンシャルを持っていると感じさせるには、「どんな人間的魅力を持っているか?」「その人間的魅力はどのような強みなのか?」をわかりやすく説明して、イメージしてもらうことがポイントです。


一目置かれる経歴や専門性を求める企業も

少数ではありますが、一目置かれる経歴や専門性を求める企業もあります。


例えば、

全国大会出場、起業経験、言語能力の高さ、大学での研究が業務に活かせるなど

が当てはまります。


企業により求めるものは異なるので、

採用担当者がどのような人材を求めているか、会社説明会で質問したり、

OBOG訪問で自己PRに何を書いていたのか質問したりすることで見極めましょう!


4.PRする内容はどうやって探す?

まず安心してほしいのですが、全国大会や海外留学、部長、キャプテンの経験など、華々しい経験を持っている学生は全体の数パーセントです。


ほとんどの学生はそれ以外の経験を頼りに就活をしています。
大切なことは、今現在の自分をしっかり観察してみることです。


では、どのように観察するのか。


例えば、こんな質問を自分に投げかけて、ささいなことでも良いので書き出してみてください。

1.最近ほめられたり、感謝されたことは?

2.時間またはお金を費やすことは?

3.時間を忘れることは?

4.人からよく頼まれたり誘われることは?

5.孤独でも1人でも頑張れてしまうことは?


例えば、

「プロサッカーのある選手が好きで欠かさず応援に行っていました。その選手のことは他の誰よりも詳しい自信があります。」


「お小遣いの範囲ですが、地方のスタジアムに応援にかけつけていました。つい最近嬉しかったことは本人から顔を覚えてもらえただけではなく、名前まで覚えてもらったことです。」


「電車が好きで周囲からは鉄ちゃんとかオタクと言われています。新型列車が運行する情報や、ラストランになる型の列車の情報を仕入れては実際見に行くようにしていました。見るだけでは勿体無いのでカメラも購入して撮影の練習も始めました。」


こんな身近な内容でも大丈夫です。

自分の興味のあること、時間を費やしたこと、他人から褒められたことでも良いので書き出してみましょう。


5.体験をストーリーにしよう!

元になる体験(上記のような身近なものでOK)が出てきたら、文章を広げてストーリーにしていきましょう。


具体的には下記の手順です。

1.何がきっかけで興味を持つようになったのか?

2.その体験によって学んだこと、気づいたこと、身についたこと、成長したことは何か?

3.その体験を始める前と後でどのような行動や考え方の変化があったのか?

これらをじっくりと思い出しながら文章にしていってください。

その際に意識をしてほしいことがあります。

それは、まずは文章量を多く書き、その後、適切な量にカットしていくということです。


6.読みやすい構成に組み立てる

ネタとなる体験をできるだけたくさん文章にしてみた後は、いよいよ組み立てていきましょう。


そこで、相手に伝わる文章にするには、

 1.まずは結論から!
アピールしたい一番の内容を結論として簡潔に書く。

2.理由を伝える

なぜ、1を行おうと思ったのか、キッカケや1と思った理由を書く

3.具体例を挙げる
具体的にあなたが行動に移したことを書く。数値などを用いると説得力アップ。

4.結論
再度結論でしめる。経験で何を学んだのか、それを今後どのように発揮できるかも合わせて書く 


全体の割合の目安は、1.結論(10%)、2.理由(40%)、3.具体例(40%)、4.結論(10%)が良いと思います。

特に、「理由」と「具体例」の部分は採用担当が一番着目する部分ですので、固有名詞、数字、回数、時間、などを明確に示しながら、具体的にイメージができるような表現を心がけてください。

7.ESをワンランクアップさせるために


上記を意識してESを書いても、それが目を引くESかどうか自分で判断することは難しいですよね。


そこで活用してほしいのがJOBRASS新卒です。


JOBRASS新卒では、無料の面談を通して、あなたに合った企業を紹介しています。


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