• 2016.03.1511:30
  • 自己分析

キャリアコンサルタントが教える! 良い自己分析・悪い自己分析の方法【事例あり】

今回は、2人のキャリアコンサルタントに「自己分析」の方法についてそれぞれ解説していただきます。
まずは、毎年200名以上の大学生を大手企業・人気ベンチャー企業に複数内定させているキャリアコンサルタント井上真里さんから、良い自己分析の方法を解説していただきましょう。

 

 自己分析は客観的な視点をいれるのがカギ

就活の準備として初めに自己分析をしましょう、とよく言われます。自分の強みや興味を整理して言葉で伝えるために自分を知ること(=自己分析)は大切ですが、いつしか目的を見失って迷子になってしまう人もまた多いように思います。

 
そこで今日は、数年間、私が就活生との面談をしてきて実際に効果が出やすかった自己分析のやり方を紹介します。広い意味での自己分析は、大きく3つのやり方に分けられるでしょう。

 
1. 自己分析:自分でノートやワークシートに書きだす
2. 他己分析:周りの人からコメントをもらう
3. 適性検査(フォーマルアセスメント):選択式のテストを受ける

 
自己分析というと、1番のイメージを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし一人で机に向かっているだけでは気づかないことが多いのです。ほかの方法も活用していく方が、客観的に自分を理解する助けになります。

 

 感情のプラス・マイナスに注目しよう

まずは、自分でノートやワークシートに書きだす自己分析のポイントです。履歴書やエントリーシートでは、学生時代に力を入れたことについて聞かれるので、大学生活のことはみんなよく振り返っていると思います。しかし、あなたの性格や興味、考え方の土台をつくってきたのはそれよりもっと前。生まれてから高校生くらいまでのことも振り返りましょう。

 
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ヒントは、とても嬉しかった・楽しかった・誇らしかったなどのプラスの感情と辛かった・悲しかった・痛かったなどのマイナスの感情を挙げること。人は、プラスの感情と結びついていることは「またやりたい」と思って好きになったり興味がわいたりします。逆にマイナスの感情があったことは「もう二度とこんな思いはしたくない」と、その原因になることを避けるようになります。

 
たとえば発表会などに出て褒められて嬉しかった思い出がある人は、人前に出て話すことが好きになるかもしれません。逆になにかチャレンジして失敗して悲しい思いをした人は、大きな挑戦をすることに後ろ向きになっていることもあるかもしれません。

 
過去の出来事を振り返ると、人によっては辛い出来事も出てくることがあります。でも前に進むための自己分析ですから、その出来事をこれからどうプラスの経験に変えていくか? と考えてほしいと思います。

 
家庭環境や生い立ち、学校生活で辛さや満たされなかったことを挙げてみましょう。目を向けたくないこともあるかもしれませんが、だからこそこれからの人生で満たしたいことや、解決したいことが見つかるかもしれません。

 
たとえば、クラスであまり仲の良い友達ができなくて辛かった時期があったとして、それをきっかけに人に心を閉ざしてしまうこともできます。でも、そんな体験をした自分だからこそひとりぼっちの人に積極的に関わっていくようにもなれるはずです。

 
家計について親がケンカしていることが嫌だなあと思っていたので、将来家計についてのアドバイスができるような知識をもって、少しでもそんな家族を減らしたいという想いを持つようになったという人もいます。

 
当時はどうしようもできなかったことを、今、これからの自分なら解決していけるし、同じような想いを持つ人を手助けしていくこともできるようになります。「こんなことがあった」と出来事を思い出して終わるだけではなく、その出来事は今の自分にどうつながっているのか、これからどのように糧にしていきたいかと考えてみましょう。

 

 熱中するスイッチになったことを考えよう

あなたがこれまで一生懸命になったことについて、なぜ夢中になれたのか? ということを考えると、自分のモチベーションのスイッチがわかってきます。

 
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○○することの楽しさ/勝つことへのこだわり/○○へのコンプレックス/△△に対する責任感/◇◇を伝えたいという想い……など、夢中になったことをとにかくたくさん思い出してみると、共通点が見つかるはずです。

 
たとえば高校時代、夏の炎天下で2か月かけて文化祭の大きな入場門をつくることに取り組んでいたという人がいました。みんなが驚くような新しいものを考えて、メンバーを仕切って作り上げていくのが楽しいという人。彼はその後、新しいWebサービスをつくる会社に入社。ディレクターとしてクライアントの要望に合わせてメンバーをまとめて制作する仕事で活躍しています。

 
このように、あなたがこれまで熱中した理由を考えると、同じようにスイッチが入りそうな仕事を見つけるヒントになるはずです。あなたの20年間すべてが宝の山です。何かあると思って過去を振り返りましょう。

 

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