• 2017.04.2608:00
  • 面接/筆記/ES対策

学生の本音を聞き出す工夫を聞いてみた【採用担当者インタビュー企画vol.1】~後編~

就職面接は、採用担当者も真剣勝負。JOBRASS編集部では採用担当者106名に対し、学生たちの本音を聞き出すためにしている工夫や努力を聞いてみました。【前編】では、話を聞く姿勢についてご紹介しましたが、【後編】では、質問内容について解説します。
 
担当者がどういう狙いでその質問を繰り出しているのかを理解すれば、面接対策もバッチリです!
前編はこちら
 

 

 苦しいときの乗り越え方を聞く

 
・これまでに苦労したことや、失敗したことを聞く。また、東南アジアやアフリカなど新興国への海外赴任ができるかどうかを尋ねる(男性/コンピュータ関連以外の技術職/40歳)
・「今まで注意されたことで印象に残っていること」「今まで教えられてことで印象に残っていること」「他人の行動を見て、自分の悪いところに気がついたことがあったか」を尋ねる。これらの質問で、他人の注意や教えを素直に聞き入れることが出来る人なのか、また人に言われなくても、自ら自分を改める力があるのかを探る(女性/その他/39歳)
 

 夢や、会社でやりたいことを聞く

 
・まず、これまでの話をよく聞く。どんな歩みをしてきたか、どんな目標を持ってきたか、よく聞くようにする。何を大事にしてきた人で、これから何を大事にしたいのかを見る(男性/公務員/39歳)
・過去の経験や、仕事に就いてから自分で出来ることを話してもらい、そのうえで夢を聞く。自分の力量を把握し、努力する力があるかどうか(男性/コンピュータ関連以外の技術職/42歳)
・その人がどんな働き方をしたいと思っているのかを掴むことで、その人の働く姿を想像するようにしている。そのため、志望動機よりもこれまでの生活でやりがいを感じたことやどんなことに喜びを感じるかを聞くようにしている。やりたいことも大事だが、会社では協調性も必要になってくるので(女性/コンサルタント/35歳)
・今まで苦労してきたことやこれからやりたいことを、彼ら・彼女らの経験から聞き出す。困難を乗り越える力があるかどうか(男性/広報・宣伝/43歳)
・自分のやりたい事があるなら、夢でも良いので思いっきり語ってもらう。何はともあれ、夢を持つ前向きな姿勢を重視する(男性/企画・マーケティング/45歳)
・将来この会社でどんな風になりたいかを聞くことで、事前に会社や業界のことをある程度調べてきているかや、何よりも本命なのかどうかを見るようにしている(男性/営業・販売/36歳)
 

 趣味や得意分野の話をさせる

 
・その学生の一番得意と思われる事柄についての会話時間を長くとる。詳しくないふりをして教えてもらい、その対応を見る(男性/研究・開発/43歳)
・話をして趣味の話を聞く。高揚する傾向にあるので、本性が出やすい(男性/営業・販売/49歳)
・趣味など興味のある話題をふり、話に夢中にならせ、その人の物腰や態度・しぐさ・考え方を見ている(男性/総務・人事・事務/40歳)
 

 臨機応変に受け答えができるかどうかをみる

 
・少しイラっとさせるようなことを聞いてみたりして、対応を見てみる(男性/公務員/46歳)
・ある仮定の話をして、その場合どのように行動するかを聞くようにしている(男性/コンピュータ関連技術職/41歳)
・会社とは関係ない業種について聞きます。予習していないだろう項目での回答で臨機応変度や社会経験を聞き出したいので(男性/公務員/41歳)
 

 深掘りする

 
・好きな事と嫌いな事、長所と短所などを話す場合、嫌いな事や短所などの方の理由を深堀りするようにしている。ネガティブな事柄を話させた方が、本人の物の考え方など本質が見えるから(男性/出版・マスコミ関係/49歳)
・質問の答えに対してさらに質問を重ねたり、気になった回答に対して後から真意を聞いたりする(男性/その他/36歳)
・答えに対して質問を繰り返し、頭のなかの本音を引き出す方法をしている(男性/営業・販売/32歳)
・同じ質問をタイミングを変えて何度もおこなう。その内容の違いを鑑みる(男性/営業・販売/48歳)
 

 自分の頭で考える力があるかどうかをみる

 
・時事問題の質問をして、自分で考えてもらい、本音を聞き出している(女性/総務・人事・事務/41歳)
・予想外の質問を投げかける。何度も問いかけをして、論理的かどうか、つじつまが合うかを確かめる(男性/コンピュータ関連以外の技術職/43歳)
 

 答えのない質問をする

 
・答えに困るような道徳的な二択問題に、いかに冷静に対応出来るか見る(男性/医師/44歳)
・答えのない質問をして、自分で考えてもらい本音を聞き出している(男性/会社経営・役員/44歳)
 
趣味の話を振ってくれるのは、“得意な話をさせることで、ものごとに対する取り組み方をみる”ため。また答えのない質問や、仮定の質問は、学生にとっては「それを聞いてどうするのか」と思うかもしれませんが、実は臨機応変な思考能力をみているのですね。面接で聞かれたことに対し、「正解」はありません。ある担当者は、「どんな場合も、真摯に自分の言葉で対応すれば、それが自分の“正解”。それでダメなら、縁がなかったということですので、凹むことはありません」と話してくれました。
 
 
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年2月10日~2017年2月17日
対象:企業の採用担当者 計106名

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