• 2016.01.0711:30
  • 企業/業界研究

経済効果は1,000億円超!? バレンタインにはこんな仕事が関わっている!

バレンタインデーは、製菓会社が始めたという話ですが、半世紀を経て今では1,000億円越えの一大イベントとして定着しています。昨年のバレンタインデーの経済効果は1,080億円! 業界の戦略はとてもうまくいったといえます。中でもシーズン中のチョコレートの売り上げは500億円とか。バレンタインといえばチョコレートと思っていましたが、チョコレートが占めているのは経済効果の半分ほどの売り上げなのです。では、他にどういった業界がバレンタインによって経済効果の恩恵を受けているのでしょうか。バレンタインをテーマにした業界研究をしてみましょう。

 

 バレンタインと関連する業界は?

日本でバレンタインデーにチョコレートを贈ることを最初に提案したのはどこか、いくつかの説があるようです。
 
・洋菓子の「モロゾフ」といえば、チョコレート。日本のバレンタインデーは洋菓子の「モロゾフ」が1936年に掲載した広告が始まり
・1958年の「メリーチョコレート」と「伊勢丹」のコラボ
・「森永製菓」が1960年代に新聞で大々的な広告を出した
 
こうした各社の働きがあって、1970年代に女性から男性にチョコレートを贈るという日本限定のバレンタインデーがイベントとして定着したようです。

 
仕掛け人となった業界だけで、「モロゾフ(洋菓子メーカー)」「メリーチョコレート(チョコレートメーカー)」「森永製菓(製菓メーカー)」「伊勢丹(流通)」「広告掲載(マスコミ、広告代理店)」等、多くの業界が関わっています。仕入れの部分を考慮に入れると、商社や輸送関係のロジスティックといった業界も関わってきます。

 
バレンタインデーにチョコレートを贈る相手によって、「本命チョコ」だけではなくて、「義理チョコ」が広まってから、チョコレートの売り上げが大きく上がったといいます。「義理チョコ」という新たな概念が、新たな経済チャンスを生んだのです。今では駅の中に「義理チョコスタンド」なるものまで出店されているとか。時期に合わせてどういった形態が売れるか、新たな形態を提案し続けることで、バレンタインデーはさらに大きな経済効果をもたらすようになっています。家族にあげる「ファミチョコ」、女の子が女の子の友達にあげる「友チョコ」、自分へのごほうびにする「ご褒美チョコ」や「自分チョコ」等、もらったりあげたりしたことがありませんか? それぞれに、リサーチ業界、マーケティング業界、マスコミといった業界も関わって、新たな流行がうまれているのではないでしょうか。

 
チョコレートと言ってもいろいろなものがあります。女子高生の85.9%は、手作りチョコレートをあげるという調査結果もあり( http://www.furyu.jp/news/2015/02/gtl23.html )手作りチョコレートとなると、また別の業界が関わってきます。原料のチョコレートを提供する製菓メーカー、製菓道具を提供する調理用品のメーカー、ラッピング用の包材のメーカー、レシピ本をつくる出版関係、それぞれの商品を提供する小売り業も関わってきます。
チョコレートだけではなく、お花を贈る「フラワーバレンタイン」や、「バレンタインに本を送ろう」といった、他のものを贈るキャンペーンも行われています。そこだけにとどまらずレジャー施設やホテル、レストランでもバレンタインメニューを出しており、外食産業、ホテル業界、レジャー産業、生花業界、出版業界までバレンタインの影響は広がっています。
 

 バレンタイン関連業界の内容

チョコレート以外にもいろいろな業界がバレンタインに関係しています。それぞれの業界に関してみてみましょう。バレンタインデーに向けてどういった取り組みが行われているのでしょうか。
一見、チョコレートと関係がない業界でもバレンタインデー関連商品を開発しています。どのようにタイアップしていけるのかを考えてみるのも業界研究の一つの視点になるのではないでしょうか。

 
●お菓子業界

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