• 2015.11.1608:00
  • 就活入門

16卒の先輩を振り返り、17卒の傾向と対策を考えてみよう

2016年卒業生の就職活動では、経団連の意向を受けて就活スケジュールが変わりました。前年度は説明会・応募が3年生の12月から開始されていたのが、2016年卒では3月からに延期。これに伴って、面接・内定の時期も4年生の4月から8月に後ろ倒しされた形です。「3年生の間は学業に専念できるように」という目的でのスケジュール改定でしたが、就活日程は混乱し、学生側からも企業側からも多くの問題が指摘されています。
さらに変更の可能性もあると話題になっていますが、2017年卒業の学生は、どのようにスケジュールを立てればよいのでしょうか。スケジュールの変更を経験した16卒の先輩たちの体験を参考にしながら対策を考えてみましょう。

 

 16卒のスケジュールはどうだった?

経団連の「指針」によると、おおまかな16卒の就活スケジュールは以下の通りです。

 
・3年生の8月~3月:インターンシップに参加
・3年生の3月~:企業説明会に参加、応募
・4年生の8月~:面接、内定(内々定)

 
経団連には多くの大企業が所属していますが、もちろん経団連に所属していない企業もあります。経団連に入っていない外資系・ベンチャー企業には、3年生の2月頃から面接を行い、内定を出すところもありました。3年生の2月はまだ大企業の説明会が始まっていないため、多くの学生が外資系・ベンチャー企業を受けたといわれています。

 
また、今まで大企業よりも後に採用活動を行っていた中小企業ですが、日程が後ろ倒しになったことで採用期間が短くなってしまったため、大企業と同時あるいは前に内定を出したところが増えたようです。さらに大企業でも8月以降に内定を出すという指針を守らず、6月や7月に内定を出した企業が多く見られました。指針によるスケジュール協定は、有名無実であったともいえます。

 

 スケジュール変更の問題点

16卒の就活スケジュール変更では、何が変わり、何が問題だったのでしょうか。学生・中小企業・大企業から、それぞれ指摘されている問題点について考えてみましょう。

 
<学業に支障をきたす>
採用活動が後ろ倒しになったことで、大企業のインターンシップが3年生の夏休みや冬休みに行われるようになりました。経団連は企業にインターンシップを採用に直結させないように要望しているのですが、実際にはインターンの参加者は採用選考の対象となっているのが現状です。インターンが採用に組み込まれるようになったことで、学生は3年生の半ばから事実上の就職活動に取り組まなくてはならず、学業に支障がでることになりました。さらに大企業の面接・内定の時期が4年生の夏以降に後ろ倒しされたことで、卒業論文や卒業研究などの時間がとれなくなったという声もあります。

 
<受ける企業が限定される>
採用活動日程が後ろに延びたため、短い期間で採用試験を受けなくてはならなくなりました。そこで起きたのが、学生が受けられる企業の数が少なくなってしまうという問題です。

 
<中小企業は内定辞退者が増える>
これまで中小企業は大企業の後に採用活動を行い、大企業に入らなかった学生を採用することが多く見られました。しかし採用期間が短くなったため、中小企業も大企業の内定決定を待っていられなくなったのです。大企業と同時あるいは先に内定が出るようになり、その結果、大企業の内定を得たから中小企業への内定辞退が増加。中小企業は、採用人数を確保できないという事態になっています。

 
<日程を守った企業が不利になる>
経団連に所属する企業のうち、指針を守って8月以降に内定を出したという企業は3割以下だったともいわれています。つまり、指針を守って8月まで待った企業は、それだけ優秀な学生を採用し損ねたと言い換えられるでしょう。指針を守った企業の中からは、“正直者が損をした”と不満の声も聞かれます。そのため、今後は指針を守る企業がほとんどなくなるのではと懸念されています。

 

 今後の展望

17卒の就活では、16卒で起きた問題点を踏まえたスケジュールになるよう検証が進んでいます。経団連は8月の選考開始を6月に前倒すと方針を発表しており、今後政府や大学と検討されていくようです。しかし未定のことも多く、学校の就職課や企業ホームページなどで、情報をしっかり捉えておくのが防衛策といえるでしょう。

 

 スケジュール変更への対策

では制度の変更に振り回されないために、どのような準備をしたらよいでしょうか。対策をまとめてみましょう。

 
<できるだけインターンシップに参加する>
インターンシップ制度を取り入れる企業は年々増えてきており、インターンシップを採用に結び付ける企業も増えています。ある調査では、多くの企業が「選考の一環として考えている」「優秀な人物であれば選考対象にする」と解答。インターンシップへの参加は重要といえるでしょう。希望の業界があれば、3年生のうちにインターンシップに参加しておくことをおすすめします。
 
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<早めに準備する>
16卒のスケジュールでは募集から内定までの期間が短く、“短期決戦”の様相で就活が進んでいました。今後も日程が変更される可能性はありますが、ある程度の変更には対応できるよう、どの企業でも必要とされる準備は前もって行っておきましょう。特に時間のかかる「自己PR」「志望動機」「業界研究」「企業研究」は、早めに考えておくと気持ちに余裕が生まれます。OB・OG訪問も、時間に余裕のあるときにお願いすると落ち着いて話を聞けるでしょう。
 
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<志望企業を吟味する>
今までは大手企業を先に受けて、落ちたら中小企業を受けるという方法もありました。しかし今後は、企業によって採用の時期が多様化する可能性もあります。そのため「とりあえず大手から」ではなく、本当に働きたい企業を考えて選ぶことが重要です。志望先を吟味し、よく練り上げた志望動機・自己PRを準備して、納得のいく就活にしてください。
 
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