• 2016.09.0811:30
  • 就活入門

【新卒向け】仕事をする意義を見いだせないときに思い出すべき基本的な欲求

就活をするにしろ、働きたくないなと思う人はいるのではないでしょうか。しなくてはいけないことはわかっているけれど、どうしても意欲が出ない…、就職活動でも、今しなくてはいけないことが沢山あるのにどうしてもやる気が出ない…という時に、どうすれば新たに意欲を掻き立てることができるのか、考えてみましょう。

 

 そもそも人はなぜ働くのか?

人はなぜ働くのでしょうか、あなたが就職したいと思う動機は何でしょうか。働くための就職活動に疲れたら、または、今後働くことに疲れたら、または、、原点に戻って、働く動機を考えてみましょう。

 

1.経済的自立

成人して、親から独立して自由な生活をしたいと思ったら、経済的な自立は不可欠です。学生の間は、生活費や学費を親に頼っているかもしれませんが社会人になったら、親から自立するのは大切なことです。余暇に旅行に行くなど自分のしたいことをするためにも、自分の家庭を持つといったライフステージの変化に対応するためにも、経済的自立は必須です。

 

2.社会貢献

人は「社会的動物」だと言われています。社会に役立つことをしたい、というのも働く動機の一つになりえます。これという社会貢献活動をしていない会社のように思えても、法人税や所得税を払っていることを考えると、立派に社会貢献を果たしていることになります。

 

3.自己実現

自分なりの人生の目標を達成するため、もしくは、仕事を通して充実感や達成感といった働く喜びを味わいたい、というのも動機の一つかもしれません。仲間と協力して働く喜びを味わいたいというのもあるかもしれません。

 

 人間の動機をマズローの欲求5段階説から考えてみよう

アメリカの心理学者アブラハム・H・マズロー(1908-1970)が提唱した、「欲求5段階説」という理論をご存知でしょうか。人間性心理学の生みの親といわれているマズローは、動機づけを説明するために、「人間の欲求は5段階のピラミッドになっている」と唱えました。

 

図3

 

図にすると上記のようになります。5段階に分かれていますが、理論的には下から上へ向かって一段ずつ欲求が満たされていく、一度満たされた欲求は行動の動機づけとならないとしています。

 

1.生理的欲求

食事、空気、水、睡眠、排泄といった生命維持のために不可欠なモノに対する本能的な欲求。最も根源的な欲求で、これが満たされると、次の階層である「安全欲求」が生まれます。

 

2.安全欲求

安全が確保できて雨風をしのげる家や健康といった「安全、安心な暮らしがしたい」という欲求です。DVなどの暴力にさらされる状況下にあって、生命や健康を脅かされる状況があると、危険を回避して安全を確保することを最優先するために他のことを考える余裕がなくなり、この上の階層の欲求が生まれなくなります。「1.」と「2.」の段階は、物質的要因に左右されることから「物質的欲求」であると言えます。

 

3.社会的欲求

これは、「帰属の欲求」ともいえます。国家、家族、会社、学校などの社会的に認知されているグループに帰属していたいという欲求です。自分が社会に必要とされている、果たせる社会的役割があると感じていたいという思いともいえます。誰かとのつながり、愛を求める欲求です。この段階からは、精神的な事象に対する欲求となるので、「精神的欲求」となります。

 

4.尊厳欲求

社会的集団の中で自分が価値ある存在と認められたい、尊重されたい、承認されたいという欲求です。この段階には、2つのレベルがあります。低いレベルは、他者からの承認欲求です。他の人に認められたい、尊敬されたいという欲求で、このレベルにとどまり続けるのは危険であるとマズローは唱えています。高レベルは、他人からの評価ではなく、自分自身の評価を重視したもので、自己信頼感や自律性、自己尊重といったものへの欲求です。この欲求が阻害されると、劣等感や無力感といった感情が生まれます。

 

5.自己実現欲求

ここまでの段階がすべて満たされても、人は満足しない、自分の持つ能力や可能性を最大限発揮したい、自分がなりえる最高のものになりたいという欲求が生じ、すべての行動がこの欲求に基づくものになるといいます。

 

マズローは、これらの段階のうち最初の4段階の欲求を「欠乏欲求」、最上階の欲求を「存在/成長欲求」としました。「欠乏欲求」を充分に満たした経験があると、欠乏欲求に対してある程度耐性を持つようになり、成長欲求実現のために、欠乏欲求が満たされていなくても活動できるようになるとしました。修行僧や慈善活動家などが当てはまるでしょう。

 

6.自己超越

実は、マズローは晩年になってから5段階の上にさらにもう一つの段階があると発表しました。「自己超越」段階です。見返りも求めず、エゴもなく、自己のためではなく他者のために働きたい、他者を豊かにしたいという欲求です。この段階に達している人は、人口の2%ほどに過ぎないとのことで、マザーテレサのような人を指すのでしょうか。ただ、この段階については批判も多く、確立されたものではありません。

 

 マズローの理論を働くことに当てはめて考えてみよう

まず最初の2段階、生理的欲求と生理的欲求は仕事をすることによって得られるお給料と関係します。食事をし、安全な住居に住むことができるだけの額を稼ぐことが最低条件となります。これは、贅沢するお金を含んではいません。安全に生きるのに必要なものを得られる額です。

 

社会的欲求は、新卒の方は学校という集団に属していますが、卒業とともにその所属がなくなってしまいます。集団に属したり、人と接していないと人は不安に陥ってしまう傾向があります。ですから、今から就職活動をして、帰属する会社を見つける必要があるともいえます。仕事をしている過程では、人間関係に問題がなく、同僚とともに仕事のやりがいを分かちあったりすることで満たされる欲求もこの段階に含まれます。

 

ほめられたい、認められたいというのが尊厳欲求です。内定をもらった企業を褒められる、仕事で成果を上げて上司に褒められるといったことへの欲求が、低レベルの欲求になります。自分なりに努力して納得がいったときなどに感じる、「自分で自分をほめてあげたい」という思いを感じたいというのが高位のレベルの欲求になります。

 

最後に、自己実現欲求。これは、自分のしたい仕事につき、納得のいくレベルで達成感を感じながら働きたい、自分の理想を実現したいという欲求です。この欲求を満たすことができることは、究極の目標ともいえます。

 

マズローの欲求5段階説によるなら、まずは根源的な欲求を満たすと、次の段階の欲求が生まれます。つまり、物質的欲求が満たされると、より高次の欲求である社会的欲求が生まれ、それが満たされると尊厳欲求が満たされるのです。今、就職活動を頑張るなら、卒業後には、最初の3段階の欲求は満たされた状態になれます。究極の自分を実現するためには、今やらなくてはいけないことを頑張る必要があります。つまり、物質的欲求を満たせるだけのお給料をもらえる、社会的集団として自分も他社も納得させることのできる企業に就職できるなら、4段階目の欲求も満たされることになります。そのためにも、ますは今はやるべき就職活動をやり切るよう頑張りましょう。

 
 

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