• 2016.04.2804:00
  • 就活入門

輝く「ゆとり世代」のヒーロー・ヒロインたち

現在放送中のドラマ「ゆとりですがなにか」。
岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥という異なる魅力を放つ3人の人気俳優が、宮藤官九郎の脚本のもと、“野心なし”“競争意識なし”“協調性なし”といわれる通称「ゆとり世代」の実態に迫るストーリー。
 
ドラマのスタート前から何かと話題になっていましたね。
私も毎週楽しみにしています。
 
さて、ゆとり世代――
と聞いて、あなたはどんなイメージを持っていますか?
 
「ゆとり世代」の定義・範囲については諸説あり、明確ではありませんが、ゆとり教育の期間中に学校教育を受けた1987年4月2日生まれ~2004年4月1日生まれ(1987年度~2003年度生まれ、現在13~29歳)が当てはまると言われています。
 
「ゆとり世代」は幼少期にバブルが崩壊、もしくは崩壊後に生まれました。そして、長いデフレ不況の中で育ち、好景気をほとんど知らない世代です。
また、日常的にリストラや倒産のニュースに接し、安くて質のいいものがいいとされるコスパ意識の中で育ち、高望みをせず、堅実で安定した生活を求める傾向があります。
 

そんな「ゆとり世代」の特徴として挙げられやすいのは……
■失敗を恐れる
■打たれ弱い
■現実的で夢を見ない
■ルールは順守する
など
 
他にも、物怖じしない、デジタルネイティブでありIT分野に強い、空気を読むのが得意、仕事よりプライベートを優先する、なども挙げられますが、多くの場合が“使う人間”によって都合良く言われているようにも思えます。
 
「これだから“ゆとり”は~」なんて、何かとその言動や行動を揶揄されることが多い「ゆとり世代」。
しかし、彼らの中にも社会に大きな影響を与えた人もいます。
 
今回は、第一線で活躍するみなさんと同世代のヒーロー・ヒロインを紹介しますね。

 

 戦う氷上のプリンス・プリンセス

フィギュアスケートの羽生 結弦(はにゅう ゆづる)選手(21歳)と、浅田 真央(あさだ まお)選手(25歳)。
日本中の誰もが知っている若き氷上のプリンスとプリンセスです。
 
2人に共通するもの、それは表情や言葉として表れている風格、ではないでしょうか。自分の限界に挑戦し、高みを目指すその強い意志は、彼らの強さと自信から成るもの。滑らかなすべりはとても優雅で、ジャンプに失敗しても気落ちせずに見ていられるほど、の風格が感じられます。
 
2人は「努力の人」とも呼ばれており、目に見える努力(メディアなどで報道されている部分)はもちろん、見えないところでも凄まじい努力をしているのは、その演技や結果からも一目瞭然。スケートに詳しくない人でも凄さがわかりますね。
 
「ゆとり教育」の最大の利点は“創造性”。
詰め込み式の学習といわれる“知識重視型”から、2002年度あたりで学習時間と内容を減らした“経験重視型”の教育方針へと転換したことにより、創造性が養われ、多様な価値観を認めることができるようになったと言われています。
勉強だけではなく、興味関心のあることや、習い事などに打ち込める時間も増えたことで、「創造的」「自由」な要素が羽生選手や浅田選手のような一流選手を生み出したのかもしれません。
 
そんな中で、懸命に努力を重ね、挑戦し続ける2人は、まさに「ゆとり世代」の希望と誇り。
とにかくバッシングやプレッシャーをはねのけて、実績を出す姿は勇気づけられますよね。メディア対応もすばらしく、落ち着きのある冷静な対応は参考になります。
 

 

 IT界の新星

株式会社U-NOTE代表の小出 悠人(こいで ゆうと)さん(24歳)。
同名のソーシャルノート共有サービスを運営する、IT界の若き新星。
 
彼は、上智大学入学後、海外インターンを運営するNPO法人にて専務理事を務め、全国1600人中1位の営業成績を残した実績の持ち主。在籍中には、60人以上の組織での事業運営統括も行ったとのこと。
その後、ITベンチャー企業2社でのインターンを経て、2011年10月、現在のサービスを企画。2012年6月に株式会社U-NOTEを創業し、同年翌月に同名のソーシャルノート共有サービスをリリースしました。
 
「U-NOTE」とは、セミナーや講演会等、IT系のイベントを中心に、行けなかったイベントの内容を参加者が作成したまとめで知ることができるイベントまとめサービス。小出さん自身が情報収集への欲求が強く、ネットで検索しても出てこないリアルな現場の情報を全て集められるようなサービスを作りたいという思いから「U-NOTE」を企画したそうです。
誰もがデジタルデバイスを常備し、いつでも発信できる時代ならではのサービスで、時代にマッチしているところが、ユーザーの心を掴んだのでしょう。
 
デジタルネイティブとも言われる「ゆとり世代」。物心がつくころからポケットベルがあり、その後携帯電話やインターネットが爆発的に普及。SNSもコミュニケーションの手段の一つとして確立されています。そのため、IT関係も含め情報収集力に長けている人が多く、それらのツールをさらに便利にしようという意欲も高いです。調べれば何でも出てくる便利なインターネットが常に利用できる環境に育ったので、それを多く活用し、うまく使いこなす経験を積んできたから、小出さんのような起業家が誕生したのでしょう。
何かを解決するときに「IT」が物心ついたときから確立されていたことは、この世代の強みですよね。「共感」されるサービスを展開した小出さんはすごくかっこいいと思います。
 

 

 史上初の七冠王

囲碁棋士 井山 裕太(いやま ゆうた)六冠(26歳)。
先日、囲碁界初となる七大タイトル独占を達成し、話題となりました。
 
七大タイトルの独占は、将棋では20年前に羽生 善治さんが初めて達成していますが、囲碁では井山さんが初めてで、歴史的な快挙です。
彼の凄いところはもちろん、多くの最年少記録を打ち破った圧倒的な強さ。また、「打ちたいところに打つ」を心情とし、妥協しない棋風で信念を貫いたことが今回の七冠に繋がったのではないでしょうか。
 
井山さんは、2014年12月に王座と天元のタイトルを失って四冠に後退しましたが、翌年の夏から同年末まで、公式戦24連勝という圧倒的な強さで六冠に返り咲き、その勢いのまま快挙をなし遂げました。
幅広く深い読みで、自分が最善と思った手は常識にとらわれずに打つとともに、メンタルの強さも併せ持つ井山さん。自分らしい手にこだわり続けた井山王座は、ブレない軸を持っているのです。
 
「ゆとり世代」の特徴の一つとして挙げられる“合理的”というのが、井山さんの棋風や信念から見えてきます。
■やるべきことの目的や意味がわかるとどんなことがあってもゴールまでたどり着こうとする
■物事を冷静に見ることができ、芯がしっかりしていて明白なものであれば決してぶれない
これは、この世代ならではの“強み”だと思います。
ゴールを定め、しっかりと先を見据え、軸を持って進むことができる……どの世代でも共通してリスペクトすべき点ですね。
 

 

 “ゆとり”があったからこそ

世界に羽ばたくアスリート
社会で活躍する起業家
史上初の快挙を成し遂げた棋士――
 
何かとマイナス面を取り上げられやすい「ゆとり教育」ですが、“ゆとり”があったからこそ、得意なことや好きなことに磨きをかけられたのです。
 
未来ある若者たち。
続く、根拠の薄い「ゆとりバッシング」に負けず、みなさん1人ひとりの強みを生かして、次のヒーロー・ヒロインを目指してください。
 
▼▼▼参考記事▼▼▼
ゆとり世代、ロスジェネ世代、バブル世代…… 世代間でおこる考え方の違いとは

 
 

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