- Profile
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氏名:森 勇二
職種:エンジニア
入社:2009年4月
部署:株式会社みらい翻訳(株式会社NTTドコモより出向)
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2009年4月、株式会社NTTドコモ入社。渋谷支店に配属後、ドコモショップでの現場研修を経て、同年9月サービス&ソリューション開発部に異動。2015年2月までdメニュー/dマーケットの検索・レコメンデーションエンジンの開発を主に担当。その後、日本語を軸とした機械翻訳技術の開発とサービスを提供することを目的にNTTドコモとSYSTRAN INTERNATIONAL、フュートレックの3社で設立した株式会社みらい翻訳にNTTドコモより出向。
What I do -こんな仕事をしています-仕事は自然言語処理の総合格闘技!
株式会社みらい翻訳の設立段階にエンジニアとして参加してみないかと声をかけていただきまして、現在、翻訳エンジンの開発エンジニアとして仕事をしています。ドコモでは自然言語処理の仕事を担当し、ツイッターのリアルタイム検索、話題になっているニュースや単語を当社のdメニューで提供するサービスに携わっていました。機械翻訳技術は、異なる言語間、例えば日本語と英語で同じ意味の対訳文を集めて統計処理を行い翻訳をする統計翻訳が主流なのですが、話題の抽出というのも、統計処理をしているという点では似た技術を使っています。特に機械翻訳というのは自然言語処理の総合格闘技なんていわれてまして(笑)、自然言語処理の中に出てくるあらゆる技術を活用しています。
My work -先輩たちの働く姿-コミュニケーションの障害となる言語の壁をとっぱらう
統計翻訳品質向上のキーポイントとしては、翻訳を行いたい分野や語彙に応じた質の良い対訳データをたくさん集めることがひとつ。もうひとつが対訳データを統計処理するエンジンの質を高めることとの、両方が重要になります。自分が担当しているのは統計処理をするエンジン開発。統計処理のする側を工夫することで翻訳精度を高める取り組みをしています。これは事業のビジョンでもあるのですが、人と人がコミュニケーションをする上で障害になる言語の壁をとっぱらうためには技術を高めていかなければいけませんし、産業の中で技術が活用されなければビジネスとしては成り立ちません。最新技術も取り入れながら翻訳エンジンを適用するべき分野・業種を見極めつつ、翻訳精度向上の中長期的ロードマップをどう描いて、どう実行していくのか、エンジニアとしてはそこにやりがいを感じています。
People and culture -働きやすい職場-「誰がいったのではなくて何をいったのか」を体現すべくオフィスを設計
3社が共同で立ち上げた会社ですから、育ってきた環境も国籍も違うスタッフと一緒に仕事をすることになりました。専門領域や業界や世代の違いもあったりしたので、固くならないようにとお互いをニックネームで呼び合うことになったんです。それがきっかけで、とても意見が言いやすくなりました。また、自分は技術者の集まっている部署で仕事をしてきましたから、それこそ営業や財務といった専門領域の違うメンバーと一緒に仕事をすることが新鮮でとても楽しいです。仕事のしやすさはオフィスレイアウトにも反映させています。というのも、オフィスレイアウトの設計は自分が担当したんです。コンセプトは「誰がいったのではなくて何をいったのか」を体現するレイアウト。オープンにディスカッションできるよう、ホワイトボードのシートをいたるところに張って、いつでも、どこでも会議ができるようになっています。
Growth and development -成長を実感したい-本質的な課題に取り組む時間を作れるかどうかは自分次第
ドコモという大企業で仕事をした経験と、会社をゼロから創るスタートアップの経験の両方できたことが大きいです。大企業の場合は大きなプロジェクトになればなるほど関係者も多くなりますから、意思の疎通を丁寧に行います。そうなると全体のスピードアップをはかるのが難しくなるため、当時はスタートアップ企業の仕事のスピード感に羨ましさを感じてました。ですが、いざ自分がスタートアップのメンバーになってみると、大企業の整備された環境で当たり前のように使っていたものが無かったり、専門以外の仕事をこなさなければいけないので、自分が本来やらなければならない本質的な課題に取り組む時間というのは大企業で働いていたころとあまり変わらないなって思ったんです。結局は自分次第なんだと。どちらが良い悪いという話ではなく、技術を高めていくことをしっかりと意識しながら仕事をすることが大事なんだと感じています。 スタートアップでは大企業に比べて不確定な状況で判断をする必要のある状況が多いですし、ある部分において自分が会社の代表となるケースも多いです。教育のしっかりした大企業で経験を積んでからスタートアップに挑戦する、といった幅広いパスが実現可能なのはドコモならではだと思います。