• 2016.11.1508:00
  • 自己分析

「コミュ力」アピールはマイナスの可能性 採用担当者に聞いた「コミュ力」とは? 

自己PRで、「コミュ力には自信があります!」「サークルでまとめ役だったので、コミュ力は磨かれました!」などとアピールする学生は多いもの。でも、企業側にしてみれば、「コミュ力って、あって当たり前なんですけど……」という感想をもつ採用担当者も少なくありません。
 
JOBRASS編集部では、採用担当者125名に、「コミュニケーション能力(コミュ力)がある」とアピールする学生に対する本音、また、「コミュ力」とはどのような力のことだと考えるか聞いてみました。
 

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 「コミュニケーション能力(コミュ力)がある」とアピールする学生に対する、採用担当者の本音

 
多かったのは、「そもそもコミュニケーション能力があるかどうかは、自分でアピールすることではない」という意見でした。ただし、「コミュニケーション能力があるに越したことはない」ため、
 
「アピールすることは悪いことではないけれど、流行語でもあるので、どこまでコミュニケーション能力があり、その意味を知っているのか反対に聞く」(女性/会社経営・役員/37歳)
「ただのおしゃべり好きや、遊び好きをコミュ力と称している場合が多いので、その学生の思っているコミュニケーション能力とは何かを、徹底的に問い詰める」(男性/コンピュータ関連以外の技術職/40歳)
 
など、コミュ力があると主張する学生には「どうしてそう思うのか」を徹底的に聞くという担当者も少なからずいました。裏を返せば、ここで相手を納得させられる説明ができないと、「口先だけ」と判断され、アピールどころかマイナスポイントになってしまう可能性もあるということです。また、
 
「現状の力が社会で通じる「質」のものか解らず、高くは評価しない」(男性/その他/36歳)
 
というように、“(例を出されたとしても)担当者自身の目で見たわけではないため、話半分”に留めるという声もありました。
 
■言えば言うほどウソっぽい
 
・あてにならない。自分で言わないほうが良い(男性/会社経営・役員/38歳)
・コミュニケーションなんて勝手に備わるもので、そんなにアピールされてもかえって引きます(女性/その他/38歳)
・大方が自分の意見を主張するばかりで、人の話を聞こうとしない(男性/会社経営・役員/45歳)
・コミュ力はもちろんあるほうが良いが、自分でそう言う人は生意気なだけで大抵自己満足(男性/公務員/36歳)
・こういう発言をする人こそ、コミュニケーション能力がとんでもなく低い。こういったタイプは他人の迷惑を顧みず、相手に自分の意見を主張し人を辟易させる傾向が強いため、「人の心を見る力が低い、共感力、理解力の乏しい人間」だと思う(女性/その他/39歳)
 
■コミュ力があると主張する学生に限って、実際はコミュ力がない、魅力がない
 
・コミュニケーション能力があると言うこと自体が、コミュ力がないと思う(男性/営業・販売/32歳)
・コミュニケーション能力がないと思う。あるならば、いちいちそんなことを言わないし、円滑に面接が進む(男性/その他/46歳)
 
■あって当たり前
 
・そんなのあって当たり前ですから、コミュニケーション能力をアピールするしかない学生は魅力がないです(男性/コンピュータ関連以外の技術職/49歳)
・自慢すべきことではない。コミュニケーション能力があるのは、働く上では大前提のこと(男性/総務・人事・事務/50歳)
 
■アピール自体は悪くない
 
・良い。最低限の力(男性/会社経営・役員/49歳)
・良いと思う。仕事を円滑に行うためのスキル(女性/その他/22歳)
・アピール自体は悪くないが、あまり抽象的なことを言ってもらってもこちらは判断できない。具体的なエピソードの中で判断していくしかないので(男性/その他/46歳)
・営業でプラスになるので、話をして本当にコミュニケーション能力があるのか確認する(男性/その他/43歳)
 

 では、「コミュニケーション能力」とは?

 
■誰とでも、相手の話を聞いて理解でき、自分が伝えたいことも言える
 
・自分のことではなく、相手へ質問する姿勢があるか(男性/会社経営・役員/48歳)
・傾聴も出来ること(女性/営業・販売/35歳)
・「コミュ力」とは、人の言ったことをきちんと理解でき、自分の言いたいことをきちんと伝えることができる力(男性/デザイン関係/43歳)
・難しいが、「相手の意見を取り入れ、相手を満足させつつ、いつのまにか自分の意見が通っている」そんな能力があれば頼もしい(男性/会社経営・役員/45歳)
・TPOをわきまえ、相手の言葉にきちんとした回答ができること(男性/会社経営・役員/49歳)
・適切な判断で言葉や対応を変えることのできる力(男性/その他/31歳)
・アドリブ力(男性/その他/40歳)
・TPOをわきまえ、臨機応変に対応できること(女性/会社経営・役員/37歳)
 
■人を和ませる、協調性、相手を不快にしない
 
・コミュニケーション能力は、誰とでも仲良くできること(女性/公務員/26歳)
・コミュニケーション能力とは人を和ませる能力(男性/公務員/29歳)
・協調性(男性/営業・販売/45歳)
・相手に好かれる話し方(男性/その他/32歳)
・相手を不快にしないこと(男性/総務・人事・事務/35歳)
 
■自身に興味をもってもらえる力
 
・相手のことを知りたい、逆に自分のことも知ってもらいたいような能力(女性/総務・人事・事務/38歳)
・相手に自分の会話への興味を持たせる力(女性/出版・マスコミ関係/32歳)
 
採用担当者の最終的な判断は、「本人の主張よりも、その面接で受けたコミュニケーション能力の方を重視する」(女性/その他/49歳)という声に代表されそう。採用担当者を不快にせず、聞かれた質問に対して、臨機応変にきちんと受け答えできる能力があるかどうかが「コミュ力」の判断ということになりますね。
 
 
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2016年10月14日~2016年10月20日
対象:企業の採用担当者 計125名

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