• 2018.09.0311:30
  • 企業/業界研究

エネルギーから暮らしを変えたい! 石油業界の受かる志望動機

石油業界の業界規模は約29兆円。日本のGDPのおよそ5%に当たる巨大産業です。また、原油にかかる関税や精製した製品にかかるガソリン税、消費税を考えると、1兆円以上の税収を国庫にもたらす業界でもあります。そんな石油業界とはどんな業界でしょうか。石油業界を志望する際に、どういった点に気を付けて志望動機を書けばよいでしょうか。考えてみましょう。
(※こちらの記事は、2016年4月21日に公開したものを更新しています。)
 

 石油業界とはどんな業界?

石油業界は原料をどこから調達しているのでしょうか。実は国内でも、北海道、秋田県、新潟県の3県で石油の商業生産が行われているのです。ただ、国内生産量は、国内消費量の0.3%ほどに過ぎないのが現状です。原油と石油精製品の99%以上は海外から輸入されています。原油の8割以上の輸入元は、サウジアラビア、イラン、クウェート等の中東諸国です。中東諸国は、テロや国内情勢の変化が激しいといった不安要素を抱えているため、ある程度の備蓄、安定供給のための仕組みづくりといった対策を常に取る必要があります。現在、日本の民間の備蓄量は国内消費を賄える80日分、国家備蓄量が119日分ほどとなっています。

 
日本は石油精製品を輸入するのではなく、原油を輸入して精製を国内で行う方式をとっています。この方式には、大型タンカーでの大量輸送が可能で輸送コストを抑えることができる、国内の需要構造に合わせて石油製品の生産割合や品質を調整することができるといったメリットがあります。緊急時の対応もしやすくなります。東日本大震災の際にも、エネルギー源としての石油の有効性が発揮されました。一方で、石油精製施設は非常に高額であり、安全対策や環境対策等のために新たな設備を必要とするたびにさらに高額な経費が掛かってしまうことにもなります。

 
石油は、発電用のエネルギー源、輸送用・工業用燃料、一般家庭や業務用の暖房用、化学製品の原料と様々な用途で使われています。原油からは、自動車用のガソリン、化学用原料のナフサ、航空機用のジェット燃料油、家庭用・業務用の灯油、自動車や農林機材で使われる軽油、船舶や業務用で使われる重油、潤滑油、LPガス等の精製品が作られています。これらの石油精製品のうち4割ほどが自動車用のガソリン、軽油、LPガスです。しかし、国内の自動車販売市場が、電気自動車や燃費に優れたハイブリッド車に比重を移すにつれ、ガソリンへの需要が減ってきています。2015年には、2000年に比べてガソリンの売り上げが2割以上減ってしまっています。

 
エネルギー源としても、石油や石炭といった化石資源以外のエネルギー源への移行が奨励されており、1次エネルギーとしての石油消費も減っていく予定です。ガソリンについても、需要が増える見込みはありません。また、2014年以降原油価格が下落しましたが、備蓄量分は高く買ったものを売るしかないという構造上の問題があり、原油価格が下がることが業界にとっては必ずしもプラス要因にならないという面もあります。

 

 国内での石油業界の動向

こういった国内需要の減少傾向、輸入元の情勢や原油価格の不安定さ、石油精製施設や技術といった高額経費に対応するため、業界は大きく変化しています。売上高が多い順に以下の企業です。

 
▼2017年度 売上順
1. JXTGホールディングス(10.3兆円)
2. 出光興産(3.7兆円)
3. コスモエネルギーホールディングス(2.5兆円)
4. 昭和シェル石油(2.0兆円)
5. 国際石油開発(0.9兆円)

 
石油業界は業界再編で立て直しを図っている途上にあり、2016年頃より大手企業の合併が続いています。
2016年には業界最大手のJXホールディングスと当時3位の東燃ゼネラル石油が経営統合し、業界2位の出光興産と4位の昭和シェル石油についても2019年4月に経営統合することが発表されました。

 
石油業界は、国内市場の縮小に対応して、海外事業の拡大戦略をとっています。燃料油需要が今後も伸びる可能性の高いベトナムやインドネシアに進出しています。国内で精製を行う方式をとっていて、石油精製品を一括生産できるシステムや高い技術力をまとめて売り込むことができるのも日本の石油業界の強みです。国内市場では、自動車用のガソリンは減っているものの化学製品の原料になるナフサの需要は増えているため、化学製品原料分野の強化、発電・小売りといった電力事業やガス事業といった他エネルギーセクターへの参入強化といった戦略も打ち出されています。

 

 石油業界の志望動機はどのように書く?

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