• 2018.08.1611:00
  • 企業/業界研究

【具体例あり】住宅業界や住宅メーカーに受かるための志望動機

「一生に一度の買い物」と言われるように“家を購入すること”は人生に関わる一大イベントであり、住宅業界はそのイベントに関わる、非常にやりがいのある業界です。それだけに、ライフプランニングや法制度、政策といったことも含めて色々な要素が絡み合っています。志望動機を考える際には、業界特有の状況もきちんと押さえ、どういったことに気を付けて書いたら良いのか考えてみましょう。
(※こちらの記事は、2016年4月1日に公開したものを更新しています。)

 

 住宅業界の志望動機を考える際に押さえておきたいこと

住宅は人の生活の基盤になるものですから、人に関するあらゆることが影響してくる業界です。災害や法制度、消費税政策をはじめ、色々な要素がダイレクトに関係してきます。志望動機を書く際には、住宅業界の動向を左右する諸要素に関しても押さえておくようにしましょう。今後の動向に関して自分なりの見解を持っておくと、面接の際にも落ち着いて対応できるでしょう。特に最近の住宅業界と関連しているを思われる点をいくつか挙げてみます。

 
【各種政策】
・消費税政策
消費税が今年度は据え置きになりました。2014年4月に消費税増税が行われる直前には、駆け込み契約が増え、2013年から2014年度には軒並み大幅プラスになった各メーカーの売り上げは、2014年から2015年度に大きく落ち込みました。消費税の変更というと3%だけの増加ですが、金額の大きな買い物だけに、大きな違いが出てきます。消費税の引き上げは、今後の業界動向に大きくかかわってきます。マイナス金利といった金融政策も、購買力と関わってきますから、押さえておきたい項目です。

 
・電力自由化
住宅業界の最近のトレンドに、太陽光発電やスマートハウスといったものがあります。どちらも、電力の供給と関わる項目です。政策の方向性は、住宅業界とも関わっています。住宅のトレンドとも合わせて、常日頃から、アンテナを張り伸ばしておく必要があります。

 
【住宅政策】
人口構成の変化の影響も大きく、住宅購買層のメインだった30代人口が今後減っていくのを受け、新築偏重からストック重視型へと住宅市場が転換していく過程にあります。国土交通省が2012年に策定した「中古住宅・リフォームトータルプラン」には、中古住宅・リフォーム市場規模が2020年までに20兆円規模まで倍増するという見込みを受け、新築中心の住宅市場から、中古住宅流通・リフォームをメインに据えた循環利用されるストック型の住宅市場への転換への具体的施策がまとめられています。住宅メーカーの営業の方向性と関わる分野です。

 
【災害対策】
日本は、地震をはじめ天災に見舞われやすい風土にあります。広島県や北関東地方が大洪水に見舞われたこともありました。洪水に流されず、立ち残った家の映像に励まされた人も多く、住宅メーカーの存在感を示すことにもなりました。各企業、それぞれに違いはあっても災害対策を行っています。企業研究をする際には、そういった面も確認しておくようにしましょう。

 
【法制度】
住宅建設に関わる法律は数多く、一つ一つを押さえておく必要は、該当部門にならない限り必要はないかもしれません。ただ、法律が改正された際には、きっかけが「データ偽造問題」など、住宅メーカーとも関係が深い場合も多く、今後の展望を考えるうえで押さえておく必要があります。
2020年には改正省エネ基準が義務化されます。住宅の構造や建築資材にも大きくかかわってきます。どういった影響が出るのかは、業界を志望するなら考えておく必要があるでしょう。

 

 住宅メーカー各社の特色

住宅メーカー各社は、それぞれに異なる背景や理念を持っています。政策や法改正に対する取り組みも、各社の企業風土に従い、それぞれに異なる取り組みを行っています。志望動機を書く際には、志望企業それぞれの違い、特徴を押さえておくようにしましょう。

 
◆売り上げ上位企業(2017年度実績)◆

 
【大和ハウス工業(3兆7,959億円)】
プレハブ住宅の「元祖」企業ですが、住宅建設のみならず物流・商業施設などにも力を入れ、多角化を図っている業界最大手の企業です。「事業を通じて人を育てること」に始まり、5項目の企業理念(社是)を持っています。事業運営のキーワードは、安全・安心、スピード・ストック、福祉、環境、健康、通信、農業という各分野の頭文字を並べた「明日不可欠の」。

 
【積水ハウス(2兆1,593億円)】
元々、化学メーカーから分離しており、資材調達面にも強い企業です。4つの企業理念を持ち、「人間性豊かな住まいと環境の創造」を目指しています。

 
【飯田グループホールディングス(1兆3,353億円)】
2013年に6社が統合して設立、都市部で低価格の住宅を分譲するパワービルダーの最大手です。企業理念は、「より多くの人々が幸せに暮らせる住環境を創造し、豊かな社会作りに貢献する」。誰もが家を買えるようにすることを目標としています。

 
【住友林業(1兆2,219億円)】
木造建築の大手です。「自然を愛する企業として環境への影響を認識し、環境保全と調和のとれた活力ある企業活動」を行っています。

 
【旭化成ホームズ(5,883億円)】
「ヘーベル」という建築資材を使用した独自のプレハブ建築を提供しています。「世界の人々の命と暮らしに貢献する」が企業理念、「昨日まで世界になかったものを提供する」を目標としています。

 
◆確認しておきたいワード ◆

 
【住宅メーカーの顧客満足度】
オリコンは、毎年住宅メーカーの顧客満足度を発表しています。家選びからアフターケアに至るまでの項目それぞれにポイントをつける形で、満足度を数値化しています。実際に利用したエンドユーザーによるランキングであり、お客様視点で企業を見ることができます。
2018年の上位企業は、スウェーデンハウス(79.64)、へーベルハウス(78.05)、住友林業(77.91)、積水ハウス(77.15)、三井ホーム(77.14)の順になっています。

 
【「なでしこ銘柄」】
経産省は2012年から女性活躍推進に優れた上場企業を「なでしこ銘柄」として選出しています。建設業界からは、大和ハウス工業、積水ハウス、住友林業が選ばれています。働き方を考えていくうえで参考になる項目かもしれません。

 

 内定した先輩方の志望動機例

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