• 2015.10.0308:00
  • 企業/業界研究

安心した暮らしを作る一大産業!損害保険業界研究

「リスクマネジメント」という言葉があちこちで飛び交っている昨今。突然の事故や災害といったことから日々の生活を守る損害保険業界は、就活生からも注目を集めています。
 
以前、損害保険業界には数多くの国内企業が存在していました。東京海上や住友海上、富士火災、共栄火災、日本火災、安田火災、日動火災、興亜火災など。それらの企業が自動車の自賠責保険や任意保険、家屋・店舗の火災及び家財保険、その他の損害保険などの募集を行う代理店獲得にしのぎを削っていたのです。
ところが1980年代後半から1990年代にかけてのバブル景気と言われた時代が終わると、損害保険業界に再編の波が押し寄せました。統合や吸収合併により、現在のような編成になってきたのです。そうした動きの中、業界を代表するリーディングカンパニーが生まれました。

 

 業界を代表するメガ損保

業界再編によって、いくつかの「メガ損保」と呼ばれる大きな企業が誕生しました。以下3社は、その代表格と言えるでしょう。

 

・東京海上ホールディングスが持株会社の「東京海上日動火災」
・MS&ADホールディングスが持株会社の「三井住友海上火災」「あいおいニッセイ同和損保」
・損保ジャパン日本興亜ホールディングスが持株会社の「損保ジャパン日本興亜」


損害保険業界を知るうえで、こうしたメガ損保に関する理解は必須です。まずは各企業の特徴を抑えておきましょう。

 

<東京海上日動火災>
損保業界トップのシェアを誇る企業で、持株会社は「東京海上ホールディングス」。2004年、日動火災と合併して現在の名称になりました。日本国内はもちろん、アジアや中東をはじめ、EUやアメリカにも拠点を置きさらなる規模の拡充を図っています。関連企業は「日新火災」「東京海上日動あんしん生命」「トウキョウ・マリン・アジア」など。地球環境保護にも力を注いでいる企業です。

 

<三井住友海上火災>
もともとは、三井財閥系と住友財閥系の規模の大きな損保でした。しかし合併により、現在の名称となっています。どちらも長年にわたる業歴を持っており、合併によってさらなる巨大企業となりました。また、2010年には「あいおいニッセイ同和損保」と経営統合しています。持株会社は「MS&ADホールディングス」。関連企業に「三井ダイレクト損保」「三井住友海上あいおい生命」などが挙げられます。現在は、アジアにおけるネットワークの拡充に力を入れているようです。

 

<損保ジャパン日本興亜>
2002年、「安田火災海上保険」と「日産火災海上保険」の合併によって「損保ジャパン」が発足しました。その後、「大成火災海上保険」の吸収合併で規模を拡大しています。また、「日本火災海上保険」と「興亜火災海上保険」の合併で日本興亜損害保険が誕生。後に太陽火災海上保険を吸収合併しています。この両社がさらに合併したことで発足したのが「損保ジャパン日本興亜」です。持株会社は「損保ジャパン日本興亜ホールディングス」で、「損保ジャパン日本興亜ひまわり生命」や「損保ジャパン日本興亜クレジット」、「セゾン自動車火災保険」など数多くの関連会社や関連財団があります。

 

 損害保険会社の仕事内容

一般的に考えると、人々にとって最も身近な保健は自転車保険やバイク保険、自動車保険、火災・家財保険などでしょう。身のまわりで起きるかもしれない交通事故や火事、自然災害、盗難など。それらに対応した損害保険があることは、就活生でもほとんどが知っているはずです。

 

日常生活に潜むたくさんの危険に、経済的な対処を行うための金銭負担を広く浅く募る。そして、万が一の事故や災害時に補償を行うのが保険です。つまり、少ない負担で大きな安心を得る手助けといえるでしょう。
では、損保会社には具体的に、どのような部署や仕事があるのでしょうか。代表的なものを取り上げておきます。

 

・営業部門
保険商品を実際に販売する代理店の新設や育成、顧客に対する企画提案などを行います。自社の保険商品をより多く販売することが目的です。主には代理店を増やし、その育成等を主業務となります。

 

・商品開発部門
色々な損害保険商品を開発したり、パンフレットや販促品などを作ったりします。無形のためイメージしにくい保険商品の価値を代理店に伝達。それを通して、顧客に理解してもらうための研修資料や勉強会の実施等の業務を担います。

 

・資産運用部門
代理店を通して契約を得ると、契約者から保険料を預かります。その保険料をさまざまな金融商品に投資し、配当金や利息を得ることで企業活動を支えるのが役割です。どのような商品に投資することが、最も少ないリスクで安全に資産を増やす手段なのか。それを研究することも仕事のひとつとなります。

 

・システム部門
現代社会において、ほとんどの企業はコンピュータシステムなしに成り立ちません。損保も同様、サービス向上やさまざまな企業活動を円滑に行うためにシステムが利用されています。この部門では、システムの企画やITの活用・促進・管理などが主な仕事です。

 

・保険金サービス部門
直接顧客とコンタクトする部門です。事故の受付や損害調査や相手との交渉、保険金の支払いが主な業務となります。顧客が損保会社を評価する、最も大きな判断材料になり得る「事故対応」が問われるでしょう。

 

・国際部門
グローバルな企業活動を展開する企業に設けられています。海外保険事業全般を統括し、海外における事業活動を支援することが仕事です。

 

・その他の部門
総務や経理など、企業で働く社員をサポートする部署です。勤怠管理や福利厚生、給与に関する業務など、雑多な仕事も多く含まれます。

 

企業全体を把握したら、今度はその中で「どんな役割を担いたいのか」を考えましょう。同じ損害保険会社でも特徴があり、得られる経験や扱う商材の中身などは異なります。

 
 

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