• 2016.11.0908:00
  • 企業/業界研究

文系出身者が理系の企業、業種を選んだ理由とは

大学への入学を決めるとき、多くの人は自分の学力を見ながら、少なからず“興味のもてそうな分野”や将来のことを考えるもの。でも、卒業後は「文学部出身だけどSEになった」「理工学部出身だけど営業職になった」など、出身学部にとらわれない就職をした人もたくさんいます。
 
今回JOBRASS編集部では、文系出身で、理系の割合が多い企業・業種・職種を選んだ人に何故そうしたのか、その理由と想いを聞いてみました。
 

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答えてくれたのは、72人の文系出身者。声を集めてみると、いくつかの理由に分類することができました。まず多かったのは、“改めて働くということを考えたとき、興味を持てそうな分野がこれまで勉強してきたこととは関係なかった”というものです。また、就職には理系の技術的な知識や資格をもっていたほうが有利と判断した声もありました。
 
ただ、最初から「事務職」希望であれば、その会社が何系なのかはあまり関係ないという考え方もあり、結果的に文系出身だけど理系の会社にいるという人もたくさんいます。その他、「事務、営業など“文系”っぽい仕事ができそうになかった」と消去法で決めた人も。
 
では以下、それぞれの理由をみてみましょう。
 

 勉強したことと、興味をもって働けそうな分野が異なっていた

 
・机上で考えてまとめるだけの事務処理より、実際のものづくりをしてみたかったので、理系、特に自分で設計して自分の作ったものをいろんな人が使ってもらえる商品を作りたいと思った。たとえ実際作ることができなくても、作ってみたい商品を企画立案するような仕事がしたかった(女性/その他/46歳)
・自分は経済学部出身であったが、社会に出てから建築に興味を持ち、専門学校に通い、建築士の免許を取って現在の職種である建築の意匠設計に携わるようになった(男性/デザイン関係/47歳)
・元々、医療の分野に興味がありましたが、能力的に理数系が非常に劣っており、その分、文系に関しては、多少優れていたため、必然的に文系へ進むことになりました。しかし、就職する際は少しでも医療に関わる仕事がしたく、歯科医院勤務を選択しました(女性/その他/38歳)
・情報学が学びたくて進学しました。文系大学でしたがプログラミングなどの勉強をしていたので、システムエンジニアになりたいと思い就職活動をしました。その結果、情報システム会社に就職しました(女性/総務・人事・事務/40歳)
・もともとは小説や映画や音楽が大好きで、物語を創造したり音楽を作曲したりしていたが、コンピュータに憧れがありこの業界に入った(男性/コンピュータ関連技術職/31歳)
・大学では英語科だったが、もともと理科系(電気、工業)が好きだったこともあり、これからはコンピュータの時代だと考え、外資系のコンピュータ会社に就職した(男性/その他/44歳)
 

 就職では、理系(の資格)のほうが良さそうだと考えた

 
・もともと英語専攻だったが、高校の時にプログラミングに興味を持ち、独学で学ぶうちに面白くなったので、将来はこっちの分野の仕事につきたいと思った(女性/その他/31歳)
・結局、就職する段階になったら、文系の仕事は給料が安すぎて、話にならなかった。一方、理系は条件が良かった(男性/公務員/39歳)
・理系が多い企業が世の中の趨勢だと思うから。結局売れるのは、理系の人々が作った技術であると思う(男性/会社経営・役員/46歳)
 

 事務職には文系・理系は関係ない

 
・会社自体は自動車修理業種であるが、事務職が希望であり、事務職を募集していたため、この会社に就職した(女性/総務・人事・事務/50歳)
・経理の仕事を探していて、特に業種にこだわりがなかったので、面接をして受かった企業が理系が多いところだった(女性/総務・人事・事務/37歳)
・事務職希望なので、理系文系の区別は感じなかった。また、家の近くに就職したかったので、この会社を選んだ(女性/その他/41歳)
・選んだわけではないがたまたま理系の会社だった。でも、業務は理系ではないのであまり学生時代の学科は関係ないと思う(女性/総務・人事・事務/44歳)
 

 選ぶ余地がなかった

 
・希望のところが見つからず、就職浪人になってしまいブラブラしていたところ、友人が勤めている会社に「まずはバイトで来ないか」と誘われて気軽に行ったら、仕事が理系だった……が、頑張ってこなした(女性/その他/49歳)
・スポーツの関係で入社した。どこでもよいから就職できれば良かった(男性/その他/50歳)
 

 文系の仕事(事務、営業など)が向かなさそうだった

 
・文系の職種には営業が多く、自己分析では文系よりも理系が向いていると思い、思い切って工場内での生産技術関係で職を探した(男性/コンピュータ関連以外の技術職/36歳)
 
 
人には一人ひとり、それぞれの考え方があります。大学で学び、成長する課程でだんだん社会の現実が近づくにつれて、考え方が変わることは大いにあるでしょう。自分で自分の枠を狭めないほうが視野も広がり、選択肢も増えてきますね。
 
 
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2016年10月14日~2016年10月20日
対象:学生時代に文系だった社会人の男女 計72名

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