• 2016.08.1911:30
  • 企業/業界研究

マーケティング職に就職したい人が知るべき実態と必要スキル

「マーケティング職」は就活生に人気の職種の一つですが、漠然としたイメージは持っていても、具体的にどのような仕事なのかといわれると、答えるのが難しいかもしれません。マーケティングには、どのような仕事が含まれるのでしょうか。必要なスキルは? 持っていたら就活に有利になるスキルはどんなものでしょうか。見てみましょう。

 

 マーケティング職とは

マーケティングの仕事で一番大きな部分を占めるのが、調査・分析です。マーケティングは、どのような商品・サービスを、いくらで、どのタイミングで、どういった流通チャネル(製品を市場に送り届けるために利用する外部業者のこと)を使い、どのように宣伝して売るかを総合的に考える仕事です。

 

しばしば、「企画・マーケティング」という形で一括りにされていることも多い「企画」と「マーケティング」、大雑把に分けると、「企画」はサービスや商品を生み出す仕事、「マーケティング」は、サービスや商品を売り込む仕事です。新商品の企画では、必要な市場調査を行い、商品の必要性や市場規模、ターゲットとなる消費者の好みや関心・流行などを分析して「企画」にフィードバックすることもあります。

 

新たな商品・サービスが決まったら、販売促進のために必要なことすべてを行います。営業担当者と商品の価格や販売エリアを検討したり、効果的な広告方法や販促キャンペーンを企画したりします。マーケティング部門は、販売戦略を大局的にとらえ、営業部門は顧客との個別対応をする形になります。

 

「マーケティング」部門は、新商品だけを扱うわけではありません。昔からある商品が、対象市場を変えたマーケティングの結果ヒット商品になるという事例も多くみられ、企業の経済活動を支える重要な部門となっています。商品の流通経路や販売戦略にもかかわるため、営業・生産・研究・販売といった他部門との連携が不可欠となります。企業の様々な部門に関する幅広い知識、情報の収集・分析能力、幅広い知識が求められるため、ほかの部署で経験を積んだ社員が配属される方が一般的です。

 

「マーケティング」職は、最も効率的かつ最大の売り上げを得るためにどうすればよいのかを考える仕事です。そのためには、自社の商品がどのような市場環境の中にいるのかを徹底的に調査する必要があります。自社製品、自社の組織に精通しているだけでなく、様々なタイプの消費者にどのようなニーズがあるのか、世間では何が流行しているのかといったことを、広くアンテナを張ってキャッチする必要があります。

 

 マーケティング職に求められる資質、スキル

マーケティング職にはどういった資質が求められるでしょうか。

 

・情報に敏感

どういった層の人々がどのような商品を好んで使っているのか、今後どのような需要が起きるのか……といった、世の中の流れを知ることは、マーケティングの仕事の中でおおいに活きてきます。政治や経済、社会情勢、国際情勢といった知識も含め幅広い情報を継続して集めていくに従い、職務に使える情報を取捨選択する技術も高まりますから、広い視野を持ち、アンテナを大きく張り延ばせるなら、有利に仕事をすすめることができます。インターネットを用いたマーケティングも主流になってきていますから、最新のインターネット技術に関する情報も必要です。

 

・調査能力・データ分析能力

マーケティングの仕事は、「誰に」「どんな価値を」「どのように」提供するのか、コストや利益はどのくらいになるのか、どんなリスクがあり、どのように回避できるのかといったことを調査し、得たデータを分析し、シミュレーションを行うことです。調査はすべての活動の基礎になる部分ですから、調査設計や調査の実行がふさわしい形で行われなければ、結果につながりません。また、調査結果の分析が間違ってしまうと、やはり、よい結果を出すことができませんから、この二つの能力は、マーケティング職にとっては要となる資質といえます。

 

・アイデアを生み出しアピールする力

調査・分析を踏まえて、仮説を立ててシミュレーションをするのも、マーケティングの仕事です。そのためには、アイデアを生み出す想像力が必要です。そして、自分のアイデアを、情報で裏打ちされた、明確な数字であらわされた根拠を付けてアピールしなくてはなりません。説得力のある戦略でなければ、社内の他部門を説得することができません。

 

・数字に敏感

説得力のある戦略を立てるためには、価格や売り上げ予想、売り出し時期などの数字を明確に出す必要があります。価格の付け方を間違ってしまうと、せっかくの製品が売れなかったり、利益を出せなかったりといったことになりかねません。原価や販売コスト、販促費、損益分岐点といったものを、きちんと計算できることは重要です。

 

統計的な分析ができるなら、様々な局面で役に立ちます。売り出し時期、販促をかける時期といったタイミングは、様々な要因が関わってきますが、正しい統計値を踏まえて計算することによって、一番ふさわしいタイミングをシミュレーションすることができます。

 

・コミュニケーション力・調整力

マーケティング部門は、社内の他部門や広告会社やイベント会社といった社外の人々と一緒に協力してプロジェクトを動かしていく必要が有ります。お互いに思惑が違う人々の間に立って、スケジューリングや修正などを行い、まとめていくためには、コミュニケーション能力は必須です。

 

 マーケティング職の役に立つ資格

マーケティング職につくために、特に必須な資格はありません。しかし、マーケティング職を希望する人におすすめの資格はいろいろあります。まず資格を取るために勉強する過程で、専門分野に関する理解が深まります。資格によっては勉強会などもあり、ネットワークを広げることができます。資格を取れば、専門的なスキルがある証明にもなります。

 

【マーケティング業務全般に関わる資格】

・統計士(文部科学省認定)
→ 統計値を正しく分析する能力は、マーケティングの要です。

 

・マーケティング・ビジネス実務検定(国際実務マーケティング協会)
→ マーケティング知識(市場細分化、消費者行動、価格戦略など)、マーケティング事例(時事問題、メーカー・マーケティング、サービス業マーケティングなど)等が問われます。

 

・中小企業診断士(中小企業診断士協会)
→ マーケティングを、経営という一つ上の視点から見ていくために有用な資格。

 

【インターネットマーケティングに関わる資格

・ネットマーケティング検定
→ Webマーケティングの分野で、検索エンジンやソーシャルメディアといった最先端の技術を含め、Webマーケティングの概観をとらえるのに有効。

 

・ウェブ解析士
→ ウェブマーケティングやウェブ解析を行ううえで必要な用語の定義と使い方、アクセス解析から得られる情報の認識、分析、ウェブ解析による課題の発見と改善手段、事業成果に繋がる解析の考え方等

 

・ウェブアナリスト
→ デジタルマーケティングについて(スマホ、タブレットなどのデバイスを含む)、Web改善の流れ(Webアナリストの役割、KPI、分析ツールなど)、問題発見と解決のための手法(オウンドメディア、ペイドメディア、アーンドメディア、情報設計、マーケティングリサーチなど)等

 
 

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