• 2017.11.1008:00
  • 面接/筆記/ES対策

採用担当者に聞いてみた コミュニケーション力の上げ方とは?

経団連が昨年11月に発表した「2016年度 新卒採用に関するアンケート調査結果」(調査実施時期:2016 年7月5日~8月22日、回答社数:709社)で、選考にあたって特に重視した点のトップは13 年連続で「コミュニケーション能力」。2位は7年連続で「主体性」、3位は昨年4位だった「協調性」が浮上。かわりに昨年3位だった、「チャレンジ精神」は4位という結果でした。
 
「コミュ力」とは「ものおじせずに(初対面の)人と話ができる」「人の話を聞いて、受け答えができる」といったことがそれに当たると思われますが、そういった力が自分にはなさそうだなあ…という人も、就職活動ではそんなことを言っていられません。そこで今回JOBRASS編集部では、採用担当者114名に、「コミュニケーション力の上げ方」を聞いてみました。
 

 

 とにかく多くの人と話す

 
まず、基本となるのが「とにかくいろいろな人と話す」ということ。「いつも同じ人とばかり一緒にいると、お互いに“馴れ合って”しまいます。立場や年代の違う人と話をする経験を積むことが肝要です。
 
・いろいろな人と話す経験を積む(男性/その他/39歳)
・いろんな人と接する(男性/その他/44歳)
・できるだけ多くの人と話をする(男性/コンピュータ関連技術職/46歳)
・とにかく人と話す(男性/総務・人事・事務/38歳)
・まずは笑顔で知らない人にも挨拶をすること(女性/総務・人事・事務/27歳)
・飲みに行く(男性/会社経営・役員/49歳)
・友人を沢山作る(男性/金融関係/40歳)
 

 アルバイトをする

 
いろいろな人と接する機会として、手っ取り早いのはアルバイト。一緒に働く社会人だけでなく、サービス業ならお客様への接し方も勉強になるでしょう。
 
・アルバイトをする(男性/総務・人事・事務/35歳)
・学生時代にアルバイトなどでいろいろな年代の人とかかわること(女性/その他/42歳)
 

 大学でのゼミやサークルで、積極的に話をする

 
サークルにもいろいろな人がいますよね。また、ゼミではプレゼンやディベートなどが、自分の考えを整理して人前で話すという練習になるでしょう。
 
・サークルに入る(男性/金融関係/36歳)
・学生時代に部活をやる(男性/その他/44歳)
・ディベートの反復(男性/公務員/42歳)
・ブレゼン技法を上げる(男性/研究・開発/41歳)
・ゼミのディスカッション(男性/研究・開発/47歳)
 

 受け身ではなく、話を「ふる」練習をする

 
話をするときのコツは、「会話のキャッチボールができるようにする。Yes/Noで終わる質問はしない」(男性/その他/49歳)ということ。そうでないと、“質疑応答”に終始してしまいます。共通の話題をみつけると、話も広がりやすいでしょう。
 
・なるべく話題を振る(女性/営業・販売/25歳)
・自分から話しに行く(男性/その他/38歳)
・笑顔で接する。共通の話題を話しながら見つける(女性/総務・人事・事務/40歳)
 

 相手に興味をもつ

 
人と話をする時のコツは、「相手に関心をもつ」という姿勢にもあります。そうすれば、前述した“共通の話題”もみつかるかもしれません。相手にしてみても、「あ、この人は自分に関心をもってくれているな」と思うと、口が滑らかになるものです。
 
・相手に、とにかく興味をもつ(女性/総務・人事・事務/47歳)
・相手に関心をもつ(女性/デザイン関係/48歳)
・相手の外見、表情、気持ちを先に考えて、話す内容、言葉遣い、等を考える(男性/公務員/48歳)
・相手の気持ちになって考える(男性/コンサルタント/48歳)
・相手の立場にたった考え方をする(女性/その他/43歳)
 

 人の話をよく聞く

 
そして、聞く力も大切です。「コミュニケーションは話上手と思っている人がいるが、そうではない」(女性/金融関係/41歳)、「自分の主張ばかりする人はやはり、コミュニケーションが取りにくくなる」(男性/営業・販売/40歳)、「自分の考えていることをきちんと筋道たてて、簡明に話す。何でもかんでも1~10まで話せばいいと言うものではない」(男性/営業・販売/43歳)という声にあるように、“話す”ことはできても、自分の話ばかりをダラダラとする人は、“コミュ力が高い”とはいいません。相手がどういうことを言いたいのかを汲み取る力も必要です。
 
・よく聞くこと(男性/その他/45歳)
・何について聞いているかを察知すること(男性/総務・人事・事務/46歳)
・洞察力を高める(男性/その他/42歳)
・自分の考えと違っても他人の意見を一旦受け止める度量を持つ。そのうえで積極的に他人と話すこと(男性/その他/46歳)
・相手の伝えたいことを素早く見抜き、出来るだけ聞き手にまわり、先に話したい事を相手に話させるようにする(男性/その他/45歳)
 

 自分の知識の幅を広げる

 
「コミュ力とは、相手の言っていることをよく聞いて、的確にこたえられるようにすること」(女性/企画・マーケティング/44歳)。そのためには、幅広い知識や情報、そして自分の考えをもっておくことが大切になります。
 
・自分のことをよく知ること(女性/総務・人事・事務/45歳)
・本をたくさん読んで、自分の知識の幅を広げること(女性/総務・人事・事務/44歳)
 
最後に、ある採用担当者(男性/その他/46歳)の言葉を紹介しましょう。
 
「『逃げないこと』かと。今は、人と直接会って話をしないでも生活できてしまう時代です。だからこそ、意識して人と接して話をしないと、コミュ力というものは磨かれません。仕事は、絶対に1人ではできません。会社に入らず、起業するとしても、仕事は誰かからもらうことになるし、また誰かにそのサービスなり商品なりを買ってもらわなくてはお金は稼げません。まずは逃げずに、人に興味をもってくださいね」。
 
 
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年10月13日~23日
対象:企業の採用担当者 計114名

CATEGORYカテゴリー