• 2017.06.2711:30
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【石渡嶺司コラム vol.11】就活勝手にランキング ESの定番!ガクチカ写真・PRフォトで担当者に評価される・されづらいランキング

6月12日からJOBRASSのプロフィール登録で「PRフォト」が追加されました。
「部活動、サークル、ゼミ活動、アルバイト、趣味、留学経験などなんでも大丈夫です。コメントを添えてアップしてください」
と、あります。
JOBRASSに限らず、企業のエントリーシートでも証明写真のほかに、ガクチカ写真を張貼り付けるよう求める企業が増えています。
「あなたらしい写真を添付してください」
「学生時代のあなたを表す写真を添付してください」
など、エントリーシートに証明写真以外の添付を求める企業も増えています。
 写真の添付と同時に、
「なぜその写真を選んだのか、その理由を記してください」
 など、説明を求めることも。
 言うなれば、「学生時代に力を入れたことは?」、略して「ガクチカ」の変化球バージョンですね。
 学生からすれば、どんな写真がいいのか、わからないという方も多いはず。
 ということで、今回はガクチカ写真・PRフォトのランキングをまとめてみました。
例によってと言いますか、このランキング、私、石渡が勝手にランク付けしているだけで、JOBRASS編集部は関与するものではありません。
 

 ESの定番!ガクチカ写真・PRフォトで担当者に評価される・されづらいランキング

●論外:貼り付けない

コメント:
エントリーシートで「あなたらしい写真を」などの指示があるのに貼り付けない、これはもう論外です。指示を無視した、ということで選考対象外になってもおかしくはないでしょう。
 

●11位:風景写真・子供写真

コメント:
自分に自信を持てない学生、特に男子学生で目立つのが風景写真や子どもの頃の写真を使ってごまかすパターンです。
学生からすれば、
「いや、あなたらしい、ということだったので、自分の心象風景を貼り付けました」
「本人の写真だしいいですよね。18年前、というだけで」
いやいやいや、それは学生の勝手な言い分です。
企業からすれば、よほど自分に自信がないのだろう、としか判断できません。
 

●10位:本人が後ろ向き

コメント:
学生時代の写真を使う点では風景写真・子供写真よりは、まだまし。ただ、本人が特定できない、という点では風景写真とほぼ同じです。こちらも、よほど自信がないのか、と企業側は考え込んでしまいます。
 

●9位:写真合成アプリを利用

コメント:
何か一工夫しないと気が済まない美大生などに多いパターン。変顔アプリでちょっと変な顔にするとか。
あるいは、合成アプリで太った顔を作り、「結果にコミットしたのでこんなに痩せました」とか。
 一見すると面白そうなんですが、しょせんは学生の自己満足です。エントリーシートからしか採用側は判断できないわけで、自己満足を見せられてもちょっと困る訳です。
 

●8位:集合写真

コメント:
ようやく、学生本人が出てくるパターンです。これは多くの学生がガクチカ写真で使うパターン。
ただ、問題は風景写真などと同じく本人が特定しづらい写真が多いことです。
特に大人数サークル・ゼミの集合写真だと、極端な話、本人が写っていなくても写っている、と言い張れるほど、小さくしか写っていません。「多人数なんだね」以上の感想を採用担当者はもてないわけで、これも困るパターンです。
どうしても使いたい場合、複数枚の写真を貼り付けられる企業であれば、
矢印を付けて「私」と表示する、それか、せめて説明書きの文章で自分のいる場所を明記するか、その辺の配慮ができると評価が変わります。
 

●7位:誤解されかねない写真

コメント:
本人が特定でき、かつ、人によっては面白い、となるのですが、採用担当者によってはモラル・マナー違反と感じる写真。これはやや低評価です。
たとえば、フリーペーパーサークルの学生が、出来上がったフリーペーパーの束のうえに腰掛けながら発送作業をする写真を貼り付けたとしましょう。
 学生生活を示す、とも言えますし、発送作業が大変なんだな、とも取れます。一方、無料とは言え、時間をかけて作りしかも人に配布するフリーペーパーの上に腰掛けるとは無礼、との見方もできます。
 採用担当者が後者だった場合、評価が大きく下がってしまいます。
 

●6位:リクルートスーツ

コメント:
書類を作るのが遅く、よほどネタがなかったのか、リクルートスーツの就活中の写真という学生もいます。
インターンシップや学会発表などでリクルートスーツを着ているシーンならいいのです。しかし、苦し紛れにキャリアセンター前で撮影しても、
「それが自分らしいと言えばウソだろうと思う」
 とする採用担当者が大半です。
 

●5位:笑っていない

コメント:
理工系男子学生に多いパターン。とりあえず、研究室で撮影したのはいいのですが、目をつぶっている、あるいは笑っていない写真。
これは評価が分かれます。
「理工系男子学生だと、研究室で何か作業をしている1人の写真が多いです。で、大体は目をつぶっている。よっぽど、写真を撮られる機会がないのか、と疑ってしまいます」
「確かに印象は良くないですが、話をしてみると、まじめなタイプが多いです。切って捨てる、ということはないですね」
 

●4位:3~4人パターンで隅にいる

コメント:
女子学生に多いパターン。友達と3~4人の写真を持ってきます。
ただし、真ん中ではなく、小さくしか写っていない、どこにいるかわからない、などとなると、評価はやや下がります。
そこまで社交的ではないのか、などと考えてしまう企業も。友達と写っている写真はいいのですが3~4人なら、真ん中。それか、2人パターンの写真の方がいいでしょう。
 

●1位タイ:親と一緒の写真

コメント:
成人式や入学式など親と一緒の写真を出す学生がいます。親の話は採用担当者からは聞きづらいテーマですが、写真があれば聞きやすくなります。親と一緒であれば3人以上だったとしても、本人が特定しやすい、という事情もあります。
 それから、親との写真を貼り付ける学生は親とのコミュニケーションをちゃんと取っていて、選考に残りやすい、とする採用担当者もいました。
 なお、その逆、少数意見ですが、親離れできていないのではないか、と疑う採用担当者もいました。
 

●1位タイ:アルバイト先店長・ゼミ教員などと一緒の写真

コメント:
親以外の社会人と一緒に写っている写真も高評価です。
それだけコミュニケーションが取れていることを示すからです。特にアルバイト先の写真だと、
「どのように働いているか、想像しやすい。ガクチカ写真を指定した甲斐があった」
 とする採用担当者が多数でした。
 

●1位タイ:記念写真

コメント:
 自然に写っているか、わざとらしい記念写真でも、本人かどうか、ちゃんと判別できるものがいい、という意見が多数。
「記念写真で十分です。旅行先で、観光地のお約束、顔出しの撮影版利用とか」
 という意見もありました。
それから、デザイナー職などよほどクリエイティブさを求める企業以外では、ガクチカ写真の目的はどんな学生生活だったかを知りたい、という程度です。
そのため、
「記念写真でも何でもとりあえず、笑顔ならいい」
とする採用担当者もいました。
 
学生からすれば自分の写真は気恥ずかしいかもしれません。
自然な笑顔、と言われても困る、という方もいるでしょう。自然な笑顔が写真にあらわれるには、たくさん枚数を撮るしかありません。
面倒でも、普段のアルバイトなり、サークルなり、旅行なりでちゃんと撮影する、あるいは自分の写真を撮影してもらうと、だんだん良くなっていくはずです。
 
 
【講演情報】
「勝手にランキング」の石渡に文句を言いたい方、講演を聞きたい方、エントリーシート添削を依頼したい方などは、以下の講演にご参加ください。
 
7月19日(水)18時~20時30分・8月18日(金)13時~15時30分 【アイデム西日本(大阪・本町)】2019年・2020年・2021年卒対象「大学1・2・3年生が就活を前に考えたい大学生活」
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9月上旬~中旬予定【アイデム西日本(大阪・本町)】
「世界一・日本一・関西一企業が大集結イベント」(仮称)実施予定
 

【筆者プロフィール】

石渡嶺司(いしわたり れいじ)

 
大学ジャーナリスト
1975年生まれ。北海道札幌市出身。1999年東洋大学社会学部卒業後、日用雑貨の実演販売、編集プロダクション勤務などを経て2003年から現職。大学・就活関連の取材、執筆活動を続ける。当初から「大学勤務も採用担当者経験もないくせに」と批判されているが、14年経った現在も仕事が減りそうにない変わり種。
3月からJOBRASSマガジンの他、日本経済新聞サイト(日経カレッジカフェ)でも連載開始。
著書『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書) 、『女子学生はなぜ就活で騙されるのか』(朝日新書)、『就活のコノヤロー』(光文社新書)、『教員採用のカラクリ』(共著、中公新書ラクレ)など多数。

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