• 2017.07.0308:00
  • 面接/筆記/ES対策

面接では「ずっと御社で働きます」と言わなくちゃダメ!? 採用担当者が考えるライフプランの回答とは

選考するとき、「この学生は長く働いてくれそうかどうか」という視点をもっている採用担当者は少なくありません。とはいえ就活生の立場からすると、「基本的には働き続けるつもりだけど、もし結婚や出産をしたら自分の生活も変わるだろうし、“その時”になってみないとこの会社(仕事)が続けられるかどうかわからない」という気持ちがホンネ……という人も多いのでは? また、もしかすると「最初の会社はあくまでも夢に向かうステップ」と位置付け、数年で辞めることを視野にいれている人もいるかもしれません。
 
現在就活中、大学4年生のUさんも、「辞める前提の学生は採用したくない気がしますが、正直ずっとそこにいるかどうかなんてわかりません。それでも『御社でずっと働きたいです!』と言ったほうが、印象は良いのでしょうか?」と悶々としています。
 
そこで今回JOBRASS編集部では、採用担当者102名に、面接や応募の時点で、結婚や出産についての考え方、あるいは独立や転職といった将来のライフプランについて“正直に答えてほしいかどうか”をアンケート。赤裸々な担当者たちの意見から、正直に話すべきかぼかすべきかを考えてみます。
 
【独立や転職といった将来のライフプランは、正直に教えて欲しいですか?】
・教えて欲しい 88.2%
・教えて欲しくない 11.8%

 

 
アンケートの結果、「教えて欲しい」という担当者が88.2%と、約9割を占めました。では、それぞれの考えをみてみましょう。
 

 教えて欲しい

 
■人事計画というものがあるから
 
会社には“人事計画”というものがあります。適性にもとづく配置や、“何年目でこういう研修を受けてもらって…”といったような育成にかかわるもので、あらかじめライフプランをわかっていたほうが計画しやすいという考えです。
 
・20年、30年と長いスパンで応募者と関わるので、出来るだけ応募者の人生観を理解したいから。自社の特色が、短期的に高い給料は出せないが、長期的には安定成長しているところが強みなので、応募者のニーズとのミスマッチを減らしたい(男性/総務・人事・事務/47歳)
・こちらにも採用予定があるから(女性/その他/48歳)
・人事計画にずれが生じる(男性/総務・人事・事務/42歳)
・勤務体制を組みやすい(女性/その他/46歳)
・計画的に配属できるよう(男性/営業・販売/47歳)
・正直急に辞められると困るので、前もって予定は知っておきたい(女性/総務・人事・事務/23歳)
 
■事前に理解していたほうが、指導やモチベーションの維持につなげられる
 
「辞める可能性が高そうだからといって、能力が高ければ、その場で不採用ということはありません。むしろ次に何をしたいのかという目標や夢をもっていれば、“そのためにはこういう経験を積んでおいたほうがいい”といった指導や育成ができます」(女性/営業・販売/43歳)という意見も。将来のことはさておき、今欲しい人物かどうかを見る担当者も多いようです。
 
・理解した上で雇用した場合、希望にあわせやすくお互いに楽だから(男性/営業・販売/35歳)
・それを把握した上で、モチベーションの維持に繋げる方策が採れるから(男性/その他/37歳)
・期間が決まっているのであれば、任せられる仕事も変わってくるから(女性/総務・人事・事務/33歳)
・率直に言ってくれる方がこちらとしてもありがたい。いずれ辞めるとしても自社に欲しいと思える人材なら採用するし、そこまでの魅力を感じなければ不採用の基準になる(男性/コンピュータ関連以外の技術職/41歳)
 
■信頼関係だから
 
そもそも仕事をするにあたっては信頼関係が大事なのに、隠されたまま入社されても……という意見も多く寄せられました。
 
・ぼかされると真意がわからない(男性/その他/48歳)
・入社にあたって後々、業務に支障があるようなことを隠すべきではないから(男性/総務・人事・事務/41歳)
 
では、“あんまり正直に言う必要はない”という人の意見は?
 

 教えて欲しくない

 
“どうなるかわからない”ことは、担当者側も理解しています。ただそれを、「出産したら辞めようと思っています」というように、企業側にしてみれば“先が読めない”“労働力の損失”ということは言う必要はない、という考えもあるようです。
 
・ずっと働くかどうかなんて、先のことは実際わからないので(女性/その他/41歳)
・やる気が見えないようでは困る(女性/その他/49歳)
・最初にずっといないかも知れないと聞くと、その人に対しての情熱が醒めてしまいます(男性/営業・販売/48歳)
・就職、仕事をしていただく中で、その方に合っていると判断されればそのまま続けてもらえばいいし、極端な話、合わなければ続ける意味はないと思います。生活スタイルや考え方の変化は、その事象が発生した時に相談してもらえば間に合います(男性/会社経営・役員/46歳)
 
まとめると、「どうなるかわからない」将来について、企業側にとってネガティブなことは言う必要がないということ。ただし「ずっと御社で働きます」など、“ウソっぽい”表現もちょっと考えもの。「働くつもりです」「働きたいと思っています」くらいが良さそうです。
 
 
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年6月9日~2017年6月15日
対象:企業の採用担当者 計102名

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