• 2017.10.1808:00
  • 就活入門

就職活動は「親子二人三脚」の時代?

今、就活を親子ですすめるケースが増えているようです。親のほうから企業に企業説明会について問い合わせがあったり、内定が出なかった学生の親が「どこがダメだったのでしょうか」という質問が寄せられたりすることがあるのだとか。
 
親にとって子供の将来は心配なものかもしれませんし、子供にとっても人生の先輩である親のアドバイスは大事にしたいものかもしれません。でも、親の過干渉により、社会的になかなか自立できない状態というのも考えもの。
 
そこで今回JOBRASS編集部では、採用担当者100名に対し、「親と相談しながら就活する学生」が増えたと思うかどうか、その実態をアンケート。また、そういった学生に対してどう思うのかも合わせて聞いてみました。
 
【「親と相談しながら就活する学生」が増えたと思いますか?】
・あてはまる 16.0%
・まああてはまる 38.0%
・あまりあてはまらない 40.0%
・全くあてはまらない 6.0%

 

 
「あてはまる」「まああてはまる」の合計は、54%。半数以上の採用担当者が、「親と相談しながら就活する学生」が増えたことをなんとなく実感しているようです。
 
では、「親と相談しながら就活する学生」に対して、採用担当者たちはどう思っているのでしょうか?
 

 自分なりの考えがあったうえでの「相談」なら良い

 
多かったのは、「社会経験の先輩の意見は大事」(男性/営業・販売/43歳)など、親に“甘え”るのではなく、自分なりの考えや意見をもったうえで、アドバイスを求めるのであれば良いのでは、という意見でした。
 
・身近な相談者として当たり前で普通と思う(男性/総務・人事・事務/45歳)
・親に相談できる関係が良い関係だと思う(男性/その他/40歳)
・主体性があればよい。親のいいなりは相談ではないからダメ(男性/総務・人事・事務/42歳)
・多少の相談は良いと思うが、自分の人生は自分で決めて欲しい(女性/その他/44歳)
・すべて親任せではなく、相談という形であれば問題はないと思う(女性/その他/29歳)
・一つの意見としてはメリットになる場合もある(男性/その他/31歳)
・学生は、実際社会で働いている父親の意見は参考にしたほうが良いと思うところも大きい。親と相談するのは悪くない(女性/その他/41歳)
・最終的な決断を自分がするなら、親に相談することは、むしろ良い(男性/総務・人事・事務/41歳)
 

 自立心、決定力がない

 
自分の人生は、自分で決めたほうが長続きするという見方も多く寄せられました。後々、何か不満が出てきたときに「親があのときこう言ったから……」などという思いが家庭内トラブルにも発展しかねません。「自分でものごとを決定する力をつけておかないと、仕事をしていくうえでもトラブルメーカーになりがちです」(女性/その他/31歳)という指摘も。
 
・自立心がない(男性/金融関係/42歳)
・働くのは親ではなく自分。自分の意思を尊重したほうが今後のためにいいと思う(女性/その他/33歳)
・自分の将来ぐらい自分で決めなさい! それだからいつまでたっても自立しない! 親も親!「かわいい、心配だから」で過保護すぎる! むしろそのような子供に育てた親の責任が一番強い!(男性/研究・開発/45歳)
・自分の人生なんだから自分で決めたほうが長続きすると思う(女性/営業・販売/26歳)
・意思決定力に欠ける(男性/営業・販売/48歳)
 

 雇いたくない

 
受け身の姿勢が見え隠れする学生は、雇いたくないというホンネもちらほら見受けられます。というのも、「この先もいちいち親に聞くのかと心配になる」(男性/総務・人事・事務/38歳)から。
 
また、「入社後、欠勤や遅刻の連絡を親がしてくる、などの従業員も実際にいるので、そこまで来たらもう笑い話にすらならない。親に相談したときの状況などにもよりますが、学生はさておき、相談された親が企業に連絡してくるようなことがあったら、内定は出さないでしょうね」(男性/コンピュータ関連技術職/33歳)と、“子離れしていない親”を憂える声もありました。

 
身近な意見を聞くという意味では、親に相談するのは悪くないことです。大事なのは親の意見に振り回され過ぎないこと、そして親が心配しないように、日頃から自分の決断を信頼してもらえる関係性を築いておくことなのかもしれません。
 
 
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年8月16日~2017年8月23日
対象:企業の採用担当者 計100名

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