• 2016.11.3004:00
  • 就活入門

就活が始まる前に親と話しておきたいこと

就活をはじめて、内定を取って、親に報告して就活も終わり!……
となったら何も言うことはありませんが、意外な点に落とし穴がある場合があります。
 
それが、親御さんの反対。
内定企業をつたえたら、親に猛反対され、もう一度就活をすることになったという学生は毎年いるものです。
 
さまざまな理由もありますが、一概に親御さんが、学生さんが一方的に悪いのではなく多くの場合「双方で意思が伝わっていない」ことが理由です。
「親は理解者(自分の意見を受け入れてくれる)」と思っている方も多いと思いますが、社会人を経験している親御さんの意見はみなさんの意見と異なることも。ただ、話し合うこと、意見を交わすことはとても大事です。
 
今回は就活がはじまるまえに、親と確認して話しておくべきことについてお伝えしていきます。
 

 親と確認しておきたい就職に関する3つのポイント

就職活動の前に親と確認しておきたいことは以下の3つ。
 
(1)勤務地(一人暮らし?実家)
(2)企業・業界
(3)職種

 
それでは、1つずつどのような点を話し合っていけばよいかお伝えします。
 
(1)勤務地
まずは勤務地。
現在、一人暮らしの人も、実家暮らしの人も多いと思いますが、就職活動をする上では改めて親御さんと話し合っておくべきでしょう。
勤務地に関してはこのような考え方もあります。
 
・実家暮らし 
  L そのまま実家暮らし
  L 一人暮らしをする
  
・一人暮らし
  L そのまま一人暮らし
  L 実家に帰る
 
それに加えて【転勤を考えているか】も認識を共有しておくべきです。そこで上記の図はこのような図に変わってきます。
 
・実家暮らし 
  L そのまま実家暮らし
        L しばらく実家暮らしの予定
        L 転勤があれば国内外問わず転勤する
 
  L 一人暮らしをする
   
・一人暮らし
  L そのまま一人暮らし
         L しばらく一人暮らしの予定
         L 転勤があれば国内外問わず転勤する
  L 実家に帰る      
 
特に女性の場合は「国内の転勤はいいけれど、外国の転勤がある企業はダメ!」という親御さんもいます。逆に自立の意味も含めて「まだ実家にいるの?」という声もごくまれに。
 
かくいう私も、大学進学と共に関東圏に引越し、一人暮らしをしていたのですが、就職活動も東京で行うという話を就活後期に親に何気なく話したところかなり驚いていました。私としては自然の流れだったのですが、親にとってすれば地元に帰ってくると思っていたのでしょう。我が家の場合は反対されませんでしたが、反対されていれば、またいちからの就職活動をはじめていなければいけませんでした。こうした勤務地については就職活動の初期に確認しておくことをおすすめします。
 
(2)企業・業界・形態
次に聞いておくべきことは、みなさんが志望している「企業・業界・形態」について。みなさんの中には既に「こういう企業に入りたいな」「こういう業界に興味ある」などある程度考えられていると思います。親御さんと意見が食い違うシチュエーションはこんなとき。
 
「そんな名前も知らない会社に入ってどうするの?」「●●会社は安定だぞ」「公務員を目指しなさい」「将来性のある銀行に入りなさい」など。
 
意見が食い違う原因としては
・親御さんの社会人経験からによるもの
・親御さんの持つイメージ
・子には有名・安定企業に入ってほしいという気持ち
等が考えられます。
 
例えば「企業を見るときは労働時間・福利厚生を見た方がよい」「●●という企業は一緒に働いたことがあるが、○○という体制だからキツイぞ」
など社会人だからこそわかることは参考にするべきです。しかし、親の意見であっても「◎◎業界は安泰だから入りなさい」といった親御さんの若い時のイメージや、「●●よりもっと名の知れた企業に入りなさい」といったイメージの話は、あくまでも「親の意見」として聞いておきましょう。残念ながらどんなに大手でも、どんなに有名な企業でも「絶対に安泰な企業」は無く、親御さんが持っているイメージと現状は全く違う可能性があります。また、そうした意見に対しても「そうはいっても●●だから入社したい」というあなた自身の意見が親御さんの意見を上回ることが大事です。
 
そして起業や独立、フリーランスを目指している人も併せて自分の意思を伝えるようにしましょう。
 
(3)職種
職種についても(2)企業・業界・形態と同様です。親御さんの意見が「社会人としての経験値」なのか「イメージによる意見」なのかを見極めて参考にすべきところは参考にし、自分の意見がある場合は必ず伝えるようにしましょう。
 
ここまでお伝えしてきた3つのポイント、これらを話し合うとともに次の2点を心にとめておきましょう。
 
・相手の価値観を知ること
「なんで自分をわかってくれないんだ」「なんで反対されるんだ」と思われることもあるでしょう。しかし、それは「みなさんのことを思ってのこと」であったり単純に「親御さんの経験値に基づくもの」からかもしれません。そこで「我慢して親の言うことを聞く」のではなく、「親と意見が違う」ということを認めたうえで、自分のいまの気持ちを正直に伝えてみましょう。感情で話しても事は進みません。まずは、親御さんにも反論できるくらいに自分の意見や志望をしっかりと固めましょう。
 
・親が働くのではないということ
そして意外と重要なのは「親が働くわけではない」ということを改めて認識しておく必要があります。「親の言うとおりにしてみた」「親が言うから間違いがない」と進路も左右されてはもったいないと思います。あくまでも「みなさんが毎日働く」のでありその進路を選ぶ最終決定者は「みなさん」です。ぜひとも主語を「親」にするのではなく「自分」にして考えてみてください。
 

 最後に 親=意見は異なれど相談相手になってくれる存在

 
まえがきでは意見が異なる場合があると書きましたが、そうはいっても親御さんは、みなさんの相談相手になってくれる存在です。現に、2017年卒の先輩たちに就職における相談相手を聞いてみたところ
 
1.友人・知人(66.8%)
2. 父親・母親(59.2%)
3.キャリアセンター職員(42.6%)
 
(※アイデム人と仕事研究所 2017年3月卒業予定者の就職活動に関する学生調査(2016年10月1日状況)n=671 ※複数回答)
参考: https://apj.aidem.co.jp/enquete/205/
 
とかなりの割合で両親に相談していることがわかります。
 
就職活動を終えた先輩たちにとっても親御さんは大切な相談相手。しかし、頼りきるのではなく、あくまでも参考意見として聞き、自分事として決断をしていくようにしましょう。

CATEGORYカテゴリー