- Profile
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氏名:平田 陽一郎
入社:2012年
部署:居心伝京橋東店 店長
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九州出身。17歳で調理師免許を取得。イタリアで料理を修業後、日本のイタリアン、フレンチレストランを経て、社員候補として居心伝道頓堀店でアルバイトを始める。2012年、正社員として入社し、河内花園店、瓢箪山店、六地蔵店など居心伝ひと筋に5店舗で調理、ホールを学び、2015年8月、京橋東店の店長に。居心伝部でトップクラスの業績をあげる。趣味は読書。休みの日はぶらりひとり旅に。子どもの頃の夢は北海道でジャガイモ農家を営むこと。
What I do-こんな仕事をしています- 最小限で最大の利益を得る。経営理念にある“「心の診療所」を創造する”ことに集中しています。
店長の仕事は、最小限で最大の利益を得ることです。原価率や人件費など店の経費を分析して行う計数管理と、スタッフの教育や指導を行う人材管理が大きな柱です。それに加えてお客様と円滑なコミュニケーションをとることを大切にしています。
全体の中で最重要視しているのが売上です。それは売上を上げていかないと、スタッフの生活が守れないからです。スタッフあっての店ですから、売上を上げ、スタッフを受け入れる体制をつくり、部下の生活を守る、そんな責任感をもって店長の仕事をしています。
売上に関して言えば、宴会によるものと、一般のお客様のご来店によるものとがありますが、売上が下がってきたときには、どちらの比率が落ちているのかをしっかり分析します。その上でPDCAサイクルにより改善策を講じます。私の場合は、Plan(計画)とDo(実行)にとくに力を入れています。例えば、以前、あるドリンクを注文されたお客様にゲームをしてもらい、勝ったら無料サービスにするという企画を試みました。店内は盛り上がり、売上も上がり、結果は大成功。でも、何よりも成功したと感じたのは、お客様とスタッフが1つになって同じ空間を共有し、気持ちが通うコミュニケーションがとれたことです。
いま、飲食業におけるチェーン店の課題は大きく、お客様から支持を得るためには、コミュニケーションが最も大切だと考えています。経営理念に“「心の診療所」を創造する”とあるように、来店されるすべてのお客様に「あ、この店はお客にちゃんと向き合ってくれている」と思ってもらえるような姿勢を見せること。店内のPOPにもこだわり、手書きにしてコミュニケーションをとれる工夫を凝らしています。
My choice-この仕事を選んだ理由-飲食とは「心の共有業」。母の手伝いを通して料理の奥深さを知ったのが、この世界に入るきっかけです。
料理人になろうと決心したのは中学2年のときでした。でも、それより以前に母の家事の手伝いを通して料理に興味を抱いていました。実家は九州の田舎にあり、よく魚を釣っては持って帰りさばいていました。隣には祖父の家があり、自家栽培をやっていて、いろいろな野菜を収穫しては、祖父や祖母そして母に包丁の使い方を教わり、料理のいろはを教えてもらいました。「料理って奥が深くて楽しいな」と子どもながら思いました。 料理を作るときは、食べてもらう人の顔を思い浮かべながら作ります。食べてもらう相手がおばあちゃんなら塩分を控えようとか、小さな気遣いができ、自分から相手に歩みよれる、それが料理ではないかと考えています。だから、美味しいと言ってくれたらうれしいですし、料理を作ることは、誰かと食卓を囲むのと同様に大事なコミュニケーションだと考えています。 仕事においても、自分たちで作った料理を提供し、お客様から感想をいただき、次も来店していただけるためにはどうしたら良いかを考えます。満席の店内で、スタッフが笑顔で働き、お客様も笑顔で楽しんでいて、どこの席を回っても、「店長!」と声をかけてくれる楽しさ、うれしさは、この飲食の仕事をしてみないと味わえません。スタッフとお客様と心を共有する特別な空間。飲食の楽しさは、心の共有業にあります。
My work-先輩たちの働く姿-店長になるために大切なことをスタッフが教えてくれました。
京橋東店の店長となり1年が過ぎ、最近ようやく自分がイメージした店長像に近づいてきたと実感しています。もちろんここに到達するまでには幾つもの山を超えてきましたが(笑)。 私の場合、スタッフと歳が近いこともあり、一線を引くのに難航した時期がありました。京都の六地蔵店で店長代行をしていたときのことですが、売上がなかなか上がらず、ある日スタッフミーティングを行いました。当時は今とは違いスタッフに意識的に厳しくしていました。とくに接客については、マニュアルがすべての判断基準。取り皿や灰皿の交換や、お替わりを伺うタイミングなど、マニュアルどおりでないことをチェックすることに気を取られ、本当の意味でのホールの仕事を理解できていませんでした。学生アルバイトスタッフのことも「楽に稼ぎたい」というモチベーションで働いていると思い込んでいました。でも、実際は違いました。前任の店長のときからプライドをもってやっていて、私の想像以上にお客様を見てくれていました。それだけでなく、店長である自分のことも見ていて、「店長が大変そうだな」ということも考えてくれていました。そういうことは全然考えていないだろうと思っていただけに、うれしかったです。私がスタッフたちを見なければならない立場なのに、私のことをスタッフたちが見てくれていたと知り、熱くなりました。スタッフの想いを聞き、自分の想いを話し、みんなで泣きました。主に私が泣いていましたが(笑)。この店に愛着をもって働いてくれていると感じてから、スタッフに対する気持ち、関わり方が変わりました。この経験が店長の在り方を教えてくれ、今の自分に繋がっています。
Careers-キャリアプラン- 居心伝部はもちろん、会社全体を、飲食業全体を、盛り上げていく存在を目指しています。
アルバイトスタッフの中には、飲食に対してあまり良いイメージをもっていない学生が少なからずいます。「居酒屋の店長だけにはなりたくない」というイメージを持っている子が多いみたいで(笑)。でも、京橋東店で働いているアルバイトスタッフの子たちからは、「平田さんみたいになれるなら、居酒屋の店長も悪くないな」と言ってもらえました。アルバイトスタッフの中には、キッチンで一番できる調理スタッフに成長した学生もいます。私が店長代行をしていたときに、パワーのある上司の背中を見せてもらったので、自分自身も頼りがいのある店長の姿を見せるように努めてきた結果ではないかと受け止めています。 そんな個性豊かな店長がそろう居心伝部は活気ある部署です。まだ成長途中と言えますが、「自分たちで盛り上げていくぞ」という熱い想いがメンバーの心に宿っています。 定期的に行っている店長会議では、業績トップの店舗の店長がスピーチをする時間を与えられます。京橋東店は現在のところ毎月トップで、私は若輩者ながら「ここで心機一転がんばって欲しい」と他店舗の店長たちに伝えたことがあります。そのときいろいろな思いを語り合い、それぞれが試行錯誤しながら取り組んでいることを知りました。以来、店長みんなが良きライバルです。 今の私は自分のお店を守ることで精いっぱいですが、将来はマネジャーになることを目指しています。居心伝部にとっても、会社にとっても、必要不可欠な人財になることが目標です。そして、飲食業全体をもっと盛り上げていきたいと考えています。