- Profile
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氏名:香西 卓
職種:代表取締役社長
入社:2015年6月
部署:代表取締役社長
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奈良県出身。1979年松下電器産業株式会社(現パナソニック株式会社)に入社。ビデオ事業部で技術者としてスタートする。パナソニック株式会社理事AVC社事業部長を経て、2011年6月、株式会社アクトビラ代表取締役社長として出向。2011年12月、パナソニック株式会社を退職後も株式会社アクトビラの代表取締役を4年間勤めた後、2015年6月、アプライアンス&デジタルソリューション株式会社常務取締役に就任。2016年6月より、同社の代表取締役社長に就任し、現在に至る。
Our businesses -会社を知る- ソフトウェア/ハードウェア/クラウド技術の融合でIoTの世界を創る・TCSとパナソニックの共同出資会社
アプライアンス&デジタルソリューション株式会社は、TSCホールディングス株式会社とパナソニック株式会社の共同出資会社です。ソフトウェア、ハードウェアの設計・開発およびクラウド技術をいかしたWEBサーバの開発などを手がけており、売上高の約75%がパナソニックとの取引となります。
皆さんに身近な製品でいえば、テレビ・レコーダー・デジタルカメラ・洗濯機・炊飯器・冷蔵庫などの一般家庭製品に、当社が開発したソフトウェアやハードウェア、機構設計の技術力が採用されています。また、産業機器ではテレビ局の放送関連機器や太陽光発電監視システム、コンビニエンスストアにある業務用冷蔵庫やコールドチェーンなどにも、当社の設計・開発技術が役立っています。
これらの製品における高い技術力と実績の結果、2017年3月期には3年連続の増収、増益を継続する見通しで、過去最高の売上と利益を記録することが予測されています。
Corporate value -私たちの強み- 3つのコア技術を融合させて、「IoT」分野でも強みを発揮。
まず、当社の強みとなっているのは、「組込ソフト」「ハード/要素」「クラウド」の3つのコア技術です。 「組込ソフト」とはデジタル家電に内蔵されるソフトウェアのことで、TV・レコーダー・デジタルカメラ・放送用カメラなど、多くのパナソニック製品のソフトウェア開発に携わっています。 「ハード/要素」は電気・電子回路設計や機構設計で、白物家電と呼ばれる冷蔵庫や炊飯器、洗濯機、電子レンジなどの基本設計を行っています。この分野では要素技術である流体力学や熱流体解析などでも高い技術力を有しており、業務用の大型冷蔵庫や業務用エアコン、コールドチェーンの開発でも、当社の技術は生かされています。 「クラウド」は、アプライアンス&デジタルソリューション株式会社のルーツともなった技術です。元々、当社はケーブルテレビのデジタル化に伴い、再送信装置と宅内受信装置双方の制御アプリケーションの開発を担うことで事業をスタートしました。衛星や地上波、インターネットからデータを受け取り、変換して送信し、映像化するまでの通信技術を持っていたことが、現在のサーバーシステムや通信、Webを駆使したクラウド技術へと進化しています。 その上で、ソフトウェアやハードウェアの開発・設計を行っている当社が、クラウド技術を併せ持っていることは、今後の最大の強みになると考えています。なぜなら「クラウド」の技術を主軸に、「組込ソフト」や「ハード/要素」の技術を合わせることによって生まれるのが、現在さまざまな分野で取り上げられている「IoT」分野の事業へとつながっていくからです。
Our Vision -戦略・ビジョン- 「IoT」をビジネスチャンスに、世の中の進化に貢献する事業を行います!
当社では、強みである3つのコア技術の事業を『RTB(Run the Business)』と位置づけています。今後、このRTBだけでも業績が伸びる可能性はあるでしょう。しかし、「IoT」技術の分野を新しい原動力として、ビジネスを進化させる『CTB(Change the Business)』を行うことで、さらなる成長戦略を描いています。これからは、さまざまなモノがインターネットにつながる「IoT」の時代です。身の回りにあるモノやコトで、いろいろな変化が起こることは避けられません。 例えば今現在、自宅のエアコンなどの製品が故障した場合、取扱店や修理会社に連絡して、訪問してもらうことになります。そして、故障箇所を検査した後、担当者は一度戻って必要な部品や工具を用意し、再度修理に来るのが一般的な流れです。それが「IoT」とクラウドの技術を駆使してデータ管理することで、「そろそろ、この部品は故障するかも?」という事前予測や、仮に故障が発生した時でも「この部品がこんな原因で破損している」ということが、遠隔地でも瞬時にわかるようになります。このようなことが、あらゆる場面で起こるのです。 そして、当社でも実際に始まっていることですが、「IoT」によりターゲット顧客の幅は、これまで以上に広がり、異業種とコラボレーションの機会も増えていきます。「IoT」は第四次産業革命の始まりです。私は20~30年に1度のビジネスチャンスだと考えています。この波に「乗るのか、乗らないのか」という選択において、当社は「乗る」方を選びました。社員にはこのビジネスチャンスの中で、社会にインパクトを与えるような面白い仕事をしてもらいたいと考えています。
Corporate value -私たちの強み- 時代の変化にあわせて変わるための人材育成、研修システムを用意しています。
ビジネスチャンスを捉えて面白い仕事をするためには、高い技術力を持ち続けている必要があります。時代に合わせて人材を変えるための取り組みとして、「変わるための5つのチョイス」という研修システムを用意しています。 新人研修では、パナソニック株式会社の「人材開発プログラム」を当社独自にカスタマイズして実施。「組込みシステム産業振興機構」の産学官連携プログラムにも参加しており、関西の名だたる企業や大学と一緒に「IoT」技術者の育成にも取り組んでおり、2016年度は9名の社員が受講しました。また、ポリテクセンター関西が実施する「職業能力開発」で、好きな分野のスキルアップ研修を受けることも可能です。 「社内技術研修」では、地面に描かれた線に沿って、小型の模型自動車を走行させるプログラミングを、若手・中堅・ベテラン社員で構成されたチームで行う“スキルアップ研修”を実施しています。この研修により、組込み技術しか持たなかった技術者が画像認識や自動制御など、分野を横断したスキルを身につけることができ、世代を越えて技術伝承することにもつながっています。加えて、社内技術研修では当社に在籍する元パナソニックのエキスパート技術者を講師とした研修も行っています。さらに「階層別研修」としては、業務や目標に合わせてマネジメントを学ぶ機会も揃っています。 私が常に社員に言っているのが、「T字型技術者ではなく、π(パイ)字型技術者になりなさい」ということです。これには、1つの技術に頼って1本立ちする「T字型」ではなく、2つ以上の技術を兼ね備えてしっかりと地面を踏みしめる「π字型」の技術者になってほしいとの思いが込められています。アプライアンス&デジタルソリューション株式会社の資源は「人材」です。人に対する投資は惜しみません。社員が変われば、会社も変わります。それが当社の人材育成のスタイルです。