- Profile
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氏名:神夏磯 秀
職種:プロデューサー
入社:2001年4月
部署:映像制作セクション 兼 THE EMPTY STAGEプロジェクト 兼 KawaiianTV 担当
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2001年、吉本興業株式会社に入社。新喜劇を担当後、演劇興行、クリエイター学校の企画運営、企業営業など、さまざまな業務を経験。2007年同社の分社化に伴い、株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシーの配属となる。チーフマネージャーを経て、2013年より映像制作セクションでプロデューサーを担当。
What I do -こんな仕事をしています- 番組プロデューサーとして新番組を企画開発。海外ノウハウを取り入れたコメディショーのプロデュースも手がけます
プロデューサーの役割は制作統括。番組制作の責任者として、予算管理やスタッフ運営、番組の方向性の最終決定などに携わっています。
とくに、新規の番組企画開発とテレビ局への提案をメインに取り組んでおり、2013年からの2年間で約20本の新番組を作りました。その一つが当社初となるNHKのレギュラー番組「よみがえりマイスター」。各ジャンルのプロフェッショナルたちが、視聴者からの依頼に応え、想い入れはあるがボロボロに壊れてしまった依頼品を復元させるという復活ドキュメントバラエティーです。
テレビ東京「タカトシの涙が止まらナイト」は、泣ける映像を見て積極的に涙を流し、心のデトックス効果を得ようという涙活バラエティー。後輩社員と飲んでいた時、ある女性の後輩から「私、涙活に行ってるんですよ」という話を聞いて、それをヒントに企画しました。2015年10月からはテレビ東京の新レギュラー番組「博多華丸のもらい酒みなと旅」を手がけています。
また、新型即興お笑いショー「THE EMPTY STAGE」のプロジェクトリーダーも担当しています。アメリカ最大の即興コメディ劇団「セカンドシティ」のノウハウを日本に持ち込み、吉本芸人たちがパフォーマーとなり、これまでに日本に存在しなかった新しい即興お笑いショーを繰り広げるというもの。 アメリカのメソッドをどう日本に持ち込むか?というゼロベースからの取り組みで、失敗や試行錯誤を繰り返しながら、日本のお笑いシーンに新しいジャンルのエンタメショーを作り上げることにチャレンジしています。
新番組の開発も新しいショーを作り上げることも、ゼロからイチを産み出す作業は何より楽しいです。
My choice -この会社を選んだ理由- 「映画監督になりたい。映画を作りたい!」とよしもとへ
もともとは映画監督になりたかったんです。学生時代は遊びで映画を撮ったこともあります。当時、吉本興業の関連会社が、ナインティナイン・岡村隆史主演の「無問題(モウマンタイ)」という映画を製作しており、「吉本でも映画を作っているんだ。それならば」と単純に考え、入社を志望しました。 入社後は新喜劇の部署に配属されまして、芸人・辻本茂雄や石田靖の現場フォローをしていました。その後、演劇担当となり、入社1年目にして「1本興行をやってみろ」と舞台プロデュースを任されました。 モノ作りのプロの方々の仕事を肌で体験し、プロデュースする楽しみややりがいを知り、その頃には「映画監督」になりたいという想いはすっかりなくなっていたと思います。タレントのマネジメントやモノ作りに携わるプロデュース業務への興味がどんどん湧いてきていました。 演劇担当の時代は、脚本家、演出家、舞台監督などプロフェッショナルの方々の仕事ぶりを目の当たりにできることがとても魅力でしたね。タレントのマネージャーではできない経験ですし、とても勉強になりました。 舞台に出演したことも2回ほどあります。脚本家の後藤ひろひとから届いた台本に自分の名前が載っていたので、「印刷ミスがあります」と申し出たら、「ミスじゃない。出演してもらうから」と返されて…。 なんとか数週間の公演に出演し役目を果たしたと思ったら、次の公演の脚本にも僕の名前がありました。当然、なんの断りもなく(笑)。プロレスラーに投げ飛ばされたりするシーンもあったりで。でも、それも、いい経験でしたね。
People and culture -働きやすい職場- 土壇場でこそ笑顔になる、タフで前向きなスタッフたち
「おもしろそうなことはどんどん実行してしまおう!」という自由な雰囲気が、当社の社風。私が出演した舞台の件もそうですが、スタッフは大変な状況があったとしても、結構楽しんでいます。真面目そうなオーラをまとって入社してきた社員も、だんだんと、よしもと色に染まってくる。例えば失敗したとしても、「くよくよへこんでる時間がもったいないので笑い飛ばして次に進む」みたいな、よしもと流の文化がありますね。 僕自身も「どんなに大変な状況でも、失敗しても、死にはしないから大丈夫」と心のどこかでは思ってます(笑)。じゃないと失敗を恐れて新しいことに挑戦できないので。先輩や後輩も、タフで前向きな人が多く、追い込まれるほどに笑っていますよ。社員同士の仲も良く、仕事終わりに飲みに行くことは多いですね。 他のプロダクションや制作会社に比べて、個々に任される裁量権も大きいと思います。若手社員も「そんなに任せていいの?」というくらい、責任ある仕事をたくさん担当しています。当然のことながらわからないことも多いでしょうし、失敗することも多々あると思います。でも、その分やりがいは大きく、これ以上ない実践トレーニングになっていると思います。
Careers -キャリアプラン- これまでの経験が現在のプロデューサー業務を支えています
入社以来、さまざまな業務に携わってきました。 デザイナーや映像作家などのクリエイターを養成する学校で、講義プログラムの開発や講師の選出、宣伝プロモーションを担当したこともありますし、企業営業担当者としてゲーム会社とのコラボレーション企画を手がけたこともありました。 マネージャー業務では、チーフマネージャーとして、タカアンドトシやチュートリアル、加藤浩次、ロンドンブーツ1号2号、友近、キングコングといった芸人たちを多数担当しました。 こうした経験が現職のプロデューサー業に役立っています。とくに下地となっているのはマネージャー業務。マネージャー時代に積み重ねてきたものが生かされていると感じています。担当していた芸人たちと「あんなことしよう」「こんなことしよう」とアイデアを出し合っていた経験が、今の新企画開発やプロデュース業務にとっての大きな財産になっています。 プロデューサーに必要なのはタフであること。そして、それ以上に好奇心旺盛なことが大切だと思います。この道を目指すなら、学生のうちから知識を蓄え、感性を磨いておいたほうがいい。社会人になるとアウトプットに費やす時間が圧倒的に増え、自分が蓄えた知識やアイデアを吐き出すことに追われ、吸収するインプットが追いつかなくなってきます。今のうちに映画や舞台を観たり、ライブに出かけたり、小説を読んだり、たくさんのエンタメに触れて、積極的にインプットしておくのは後の財産になると思います。