- Profile
-
氏名:余田 浩子
職種:主任
入社:2013年6月
部署:営業統括本部 K&Kスクール 教育課
-
中学校教諭の両親のもとに育ち、自身は学生時代の水泳インストラクターの経験から、教育への興味・関心を持ち続ける。大学卒業後は、大手電機メーカーに就職。営業事務として3年ほど勤めた後、結婚を機に配偶者の実家の寿司店を手伝いはじめる。主婦業と並行して別の飲食店でアルバイトをはじめ、正社員に。複数の店舗で店長を務めた後、新天地を求めて2011年にかわべフードサービスに転職。アルバイトスタッフの育成や新卒社員のフォローなど幅広く教育部門で手腕を振るう。休日は、犬と遊ぶなどリラックスして過ごす。最近ハマっているのは、塩コショウとバターだけで炒めるシンプルな野菜料理。
What I do ‐こんな仕事をしています‐ スタッフの育成をメインに、バックグラウンドでのケアも行っています。
おもてなしにこだわる創業者の思いから発足したK&Kスクールという教育専門の部署で、主に人材育成を行っています。当社には、アルバイトを含めた全従業員を対象に「7STAR制度」という接客力・おもてなしのプロを育成する独自の教育カリキュラムがあり、名前の通り、スタッフそれぞれの接客・衛生知識・業務知識のレベルに合わせて星を認定しています。5つ星以上を獲得した女性は「女将」、男性は「マイスター」と呼ばれ、おもてなしのプロとしてスタッフのリーダー的存在を担うのですが、女将・マイスターの全店配置を命題に、座学研修や店舗でのOJTを通した彼女・彼らの育成と、女将・マイスターを育てるトレーナーの育成を担っています。
また、ここ数年は新卒社員の研修・フォローも行っています。入社して半年から一年は、学生とのギャップに悩むなど社会人としての生活に馴染む時期ですので、特に手厚いケアを意識しています。業務に直結するアドバイスは店長やエリアマネージャーが行うため、お店では言いにくい悩みや不安のヒアリングがメインですね。言いたいことを我慢していると体の中で毒が回って悪い方に考えてしまいますし、人に話すと整理もできます。入社から半年ほど経ったとき、テストと称して店舗で一緒に働き、表情やお声かけのし方、つまっているところや楽しそうなところを見て、また本人と話します。アナログなのですが、テストを口実にできる限り店舗へ足を運んで、一緒に働く中で課題を見つけたりモチベーションを支えたりすることが、私の役割です。
My choice ‐この会社を選んだ理由‐ 「評価とステップアップの仕組みがないならつくりたい」が、はじまりです。
飲食業界へ初めて足を踏み入れたのは、結婚したとき。個人経営の寿司店に嫁ぎました。夫が寿司を握り、私は接客や片付けの担当です。看板のお義母さんを目当てに来られるお客様が多く、いずれはお義母さんの跡を継ぐのかなと思っていましたが、世の中にどれだけ自分の力が通用するのか外に出て試してみたいという気持ちもありました。ですから、10年ほど主婦として子育てに専念した後、別の飲食店でアルバイトをはじめました。当時、「10年間社会に役立てなかった分、誰よりも自分はお客様の気持ちが分かる。いつまでもお客様の気持ちを大事にしよう」と思ったのを覚えています。その思いが原点であり、今につながっていますね。 蕎麦店やクレープ店、バイキングのお店など社員として複数の店舗で働き、店長も務めました。全国で数百もの業態を展開する大手企業だったのですが、さまざまな理由から5年ほどで退職。1つは身体を壊して現場主体の働き方が難しくなってしまったことと、もう1つは、自分自身を含めて会社の中でのステップアップ方法が分からなかったんです。本社の方に、「どうしたらマネージャーやその次のエリアマネージャーに進めるのか、指標がほしい」と話したところ、「そういう制度はないし、やれる人もいない」と返されたため、「じゃあ私がやります」と手を挙げたら、断られてしまって。社員の私だけではなく、現場のアルバイトからも「どうやったら時給が上がるんですか」という声があがっていて、「もうちょっと頑張って」などとあいまいな言葉では納得できないですよね。もちろんステップアップには個人の頑張りが欠かせませんが、好き嫌いといった感情ではなく誰もが頑張れば平等に目指していける評価基準や、上を目指したい人にクリアすべき課題が見える仕組みがあればいいな、という思いはずっとありました。 そのとき、登録していた転職サイトで、五苑マルシングループから「女将長」のオファーが届いたんです。「女将長」って昭和なネーミングだなと思いながら(笑)、私が描いていたような評価やステップアップの仕組みづくりを既にされていて、面白いなと感じました。お話を聞いて、当社でチャレンジしようと決意しました。
My work ‐先輩たちの働く姿‐ 人を育てる喜びを再認識。店舗に通い詰めたが日々が、かけがえのない経験に。
最初の1ヵ月は店舗に入って働き、その後、女将長としての仕事がスタート。研修期間の6ヵ月の間に、「候補生を含めた女将を全国で100人に引き上げる」という宿題をいただきました。一緒に入社した女将長数人で、最初は女将像のすり合わせからです。上司にも意見を聞きながら担当エリアの店舗に飛び込んでいって、いろんなスタッフを見て回りました。毎日店舗に足を運ぶ中でまず考えたのは、「1ヵ月通っても、1ヵ月後に私がいなくなってお店のレベルが落ちたら違うな」ということ。私がいてもいなくても、アルバイトスタッフたちが自発的に動こうという気持ちにならないと意味がないと思いました。それを上司に話したところ、「教えなかったらいい」とアドバイスいただいて。アルバイトの中でベテランと新人がいたら、ベテランには挨拶だけして新人にだけ細かく教えてみたらと言うんです。実践すると、最初は「あなたに言われなくても分かってるし」と斜に構えていたベテランが、「余田さん、私も教えてほしいです」と言ってきてくれるように。衛生管理や商品知識、接客に関してすべてイチから教えるので、特に長く働いているスタッフは「うちのお店は大丈夫」と反発するんですよね。そのベテランスタッフたちが卒業するときには、「私たちをもう一回やる気にさせてもらって、ありがとうございます」と手紙を残していってくれました。ほかのアルバイトたちからも、私がいるときよりいないときの方がさらに雰囲気が良くなったと言われ、泣きそうなくらいうれしかったです。店長も学生で社員がいないお店だったのですが、『次に余田さんが来たとき「いいやん」って言ってもらえるお店にしよう』と頑張ってくれていたみたいで。そこからです、「この仕事おもしろい。やっぱり教えるって楽しい!」となったのは。 最初は認定されるスタッフ主体の小規模な集まりだった女将・マイスターのお披露目会も、最近ではスタッフを我が子のように見守る店長が参加してくれるなど年々発展してきており、とてもうれしく思っています。
Growth and development ‐成長を実感したい‐ 相手を大切に思って伝え、教える。その先に組織と自分自身の成長があります。
当社に入ってから、代表をはじめ、皆さんがすごく人を大事にする会社だと肌で感じ、「自分が相手の立場だったらどうか」をより考えるようになったと思います。また、入社して何年か経ったときに上司から「マイナスは吐いたらあかん」と言われて、そのときは意味がよく分からなかったんですが、今になって、マイナスな言葉ばかり発しているとマイナスが寄ってくると分かりました。愚痴は言うときもありますが(笑)、言葉だけでもプラスを発しておけばプラスになっていくもの。ネガティブな言葉は言わないようになりましたね。 相手を大切に思うという点ではまた、自分の発言に対する相手の行動は絶対に見逃しません。言ったことに責任を持つ、ということです。私はよく宿題を出すのですが、スタッフに頑張らないといけない点と伸ばしてほしい素晴らしい点をすべて伝え、次に会うまでに取り組む宿題を自分で決めてもらいます。もし早くできたら連絡ちょうだいねと伝えるのでだいたい連絡をくれますが、何も言ってこなければこちらから聞いて確認します。必ず経過を見て、最後まで約束は守る。それが相手に対する礼儀かなと思います。教わる側にとって、自分がしていることは○なのか×なのか△なのか、何ができていて何ができていないのか具体的に示してあげることが大切です。「人はナマモノ」とよく上司にも言われますが、待ってくれない分、一番に手をかけて関わっていくことが組織にとっても重要だと思っています。 今後は、礼儀作法ならこのお店、ホスピタリティーならこの施設と、代名詞で言われるお店や会社のように、当社にもそう言ってもらえる何かが出てくるといいなと思っています。また、各店舗のアルバイトスタッフが書き溜めている「ありがとうノート」を一冊にまとめるという目標もあります。お客様からいただいた感謝の言葉や心温まるエピソードなど熟読してしまうほど素敵な話がそろっているので、一冊にまとめることで当社で働く楽しさを伝え、私自身も会社にお世話になったご恩を返せればいいなと思います。 私のように「女将長って昭和やけど、話を聞いてみたいな」が、いいご縁につながることもありますので(笑)、学生さんはぜひ興味がある会社の門を片っ端から叩いていろんな会社を見てみてください!