- Profile
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氏名:茂木 淳志
職種:代表取締役
入社:2009年4月(代表取締役に就任)
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大学の工学部を卒業し、大手プラスチック製造会社に就職。設計、製造、営業などに4年間携わった後に、父が社長を務める有限会社茂木製作所(現:PLAMO株式会社)に入社。同社では一貫して製造畑を歩み、日常の製造業務を行う傍ら、さらなる会社の発展のため、設計部門の立ち上げや自社オリジナル技術の研究開発に取り組む。2009年に代表取締役に就任し、以降は代表として経営を行うと同時に、営業をはじめ、設計・製造の責任者も兼任する。また、近年は専門分野の知識を深め、仕事に活かすことを目的に、大学院に通っている。
Our businesses -会社を知る- プラスチックの成形加工・製品設計に特化したメーカー
当社は1961年に父が個人事業主として創業し、1971年から電子部品の成形加工をスタート。以降は電子部品の成形に特化して事業の基盤をつくってきました。1995年より、新しい事業として製品部品の設計・商品開発に着手し、現在はプラスチックの成形加工・製品設計・商品開発・金型製作を一貫して行うものづくり企業として成長を遂げています。
取引先は部品メーカーが中心で、ベアリング、自動車、医療、理科学機器など、多種多様な業界を対象とし、当社が手がける製品は、電車の車軸用ベアリング、水道メーター、車のセンサー部品など、世の中のさまざまなシーンで使われています。
また、寸法精度・強度などの面において、当社の技術力でしか解決できないケースに対しては、コンサルティングから入るケースもあります。その際は、課題や要求のヒアリングから試作品の設計、その後の量産化までを一貫して行っています。「PLAMOさんならきっと技術的にも対応してくれる」という理由でご相談いただくケースが多いのが、当社の特徴のひとつです。
さらには、ものづくり企業として技術力を高めるため、日常業務を行いながら、自社オリジナル技術の基礎研究も並行して手がけています。依頼されたものをただつくるだけでなく、自ら独自の技術を生み出し、「自分たちはこんなこともできる」と外部に向けてPRすることは、単なる受託によるもの作り企業の枠を超え、提案型企業として営業する上で必要なことと思います。
Technology and development ability -私たちの技術・開発する力- 「IMP工法」と「IMM工法」を自社オリジナルで開発
当社オリジナルの加工技術は、大きく分けて2つあります。 1つ目は「IMP(イン・モールド・プレッシング工法)」というもので、ボイドが発生しない成形技術により、強度が求められる箇所に必要十分な肉厚を実現するプラスチック成形技術です。ボイドとは、プラスチック製品の内部に発生する気泡のことで、肉厚部品では起こりがちな不良です。これがあると、引っ張り・曲げ強度に悪影響をもたらします。気泡のないプラスチックの塊をつくる事業(IMPブロック)を手がけている会社は、世界的に見ても稀有な存在という自負があります。 2つ目は「IMM工法(イン・モールド・ムービング工法)」というもので、ウエルドラインの強度不足を高次元で改善する加工技術です。ウエルドラインとは、2つ以上の流動先端部がつながる箇所に発生する細い線状痕のことで、この部分の強度は弱くなってしまいます。当社実績によると、通常加工が1に対して、IMM工法は2倍の引っ張り・曲げ強度を実現しています。この技術は高精度技術として広く受注を得ています。 これらの技術を生み出すまでには、多くの時間と研究開発費を要しました。その甲斐もあり、今では他に類を見ない技術として、数多くのお客様からの絶大なる信頼をいただいています。今後も新技術の開発を継続的に行っていく予定です。
Technology and development ability -私たちの技術・開発する力- プラスチックのものづくりを総合的にマネジメント
当社は技術集団であることを維持し続けていきます。技術開発の分野でも、様々な試行錯誤の繰り返しの中から新たな加工技術が生まれます。特に失敗の中から得られるものが大きく、失敗を恐れずチャレンジするマインドが根付いています。この経験があるからこそ、お客様からの高い要求にも応えることができる技術力が蓄積されます。また、品質管理の分野においても当社独自の管理システムを構築し、社員が無理なく管理できる方法にてシステムを構築しています。これらのことから解るとおり、創意工夫を行い、社員全員で盛り上げる社内環境があります。
Technology and development ability -私たちの技術・開発する力- 規模の拡大よりも、オンリーワンを追い求める
私たちは会社の規模や従業員数へのこだわりはなく、事業や組織を広げていくよりも、「PLAMOにしかできない」というオンリーワン技術を目指すことに注力していきたいというのが、当社のビジョンです。その意味で社員のヤリガイを重要視しています。 技術開発を始めた2010年から学会等で論文を発表する活動を行っています。代表の私の話ですが、大学院の博士課程に通い、2019年に社会人ドクターの取得を目指しております。この目的として、一つは専門分野の知識を深めることで、お客様とより密接なパートナーシップを築くため。もう一つは、国際的にも地位が認められている博士号を取得することで、国外に向けたコンサルティング機能を強化したり、日本国内の技術者指導に活かすなど、これまでにない、事業の新しい可能性につなげるためです。 また、研究開発・製造機能の強化および、人員の受け皿のボトムアップを目的に、近い将来に工場拠点の移転も予定しています。ものづくり業界を取り巻く環境は、どんどん変化しています。私たちも過去に培ってきた成功体験に囚われず、「次世代のPLAMO創造」を目指し、技術者集団として果敢にチャレンジしていきたいと考えています。