- Profile
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氏名:本間 守
職種:さく井工事
入社:2012年3月
部署:事業部
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青森県生まれ。子供の頃から自然科学に興味を持ち、秋田大学工学資源学部地球資源学科に入学、地質学を学ぶ。卒業後、地質調査に関連した会社を探していたときに株式会社明間ボーリングを知り、この会社なら大学で学んだ知識を活かせると考え、2012年3月に入社。入社後は事業部で地熱エネルギー開発、温泉開発、地震観測、地質調査など様々な目的で行うボーリングの現場作業やその管理に携わっている。
What I do -こんな仕事をしています- 地熱エネルギーなど地下資源の開発・調査のため、地中深く穴を掘り進めるボーリングに携わっています。
当社は東北地方を中心としながら全国に渡ってボーリング事業を展開しています。といってもどのような仕事なのかイメージできない方も多いと思います。ボーリングとは簡単に言えば井戸を掘ることで、専用のボーリングマシンを使って地中深く円筒状の穴を掘り進めていく工事です。その目的や用途は様々ですが、当社ではエネルギー開発会社からの依頼による地熱エネルギー開発を数多く手がけています。その他、温泉開発や地震観測、地方自治体の依頼による地質調査のためのボーリングも行っています。掘る穴の規模・種類は目的によって異なりますが、浅いもので20メートル程度、深いものになると約2,000メートルになります。
例えば私が入社4年目に携わった地熱エネルギー開発のためのボーリングでは、地下2,100メートルまで掘り進めました。現場は秋田県南部で、エネルギー会社から依頼された仕事です。一般にボーリングは、ボーリングマシンを操作するオペレーターとそれを補佐するスタッフ、そして掘った穴を保護・安定させるために使う泥水をポンプで供給するスタッフで進めます。私は泥水管理を担当しました。掘り進めていくと、地層が変わったり断層に当たったりして、当初の計画よりずれてしまうことがあります。もちろん地中の様子は目には見えないため、オペレーターの手応えや地中より上がってくる堀屑から,掘削した穴の中の状況を予想するのです。泥水を調整しながら注意深く作業を進めていくのは大変で、工事は3ヶ月におよびましたが、無事終わりました。依頼主から「ありがとうございました。おかげさまで有意義なデータが得られました」という言葉をいただいた時は達成感がありましたね。
My work -先輩たちの働く姿- 生活に不可欠なエネルギー開発など人々の暮らしを支え、地下の貴重な情報を世の中に提供できる!大きなやりがいを感じています。
この仕事のやりがいは、多くの人の役に立つことです。例えば私たちが手がけた工事によって開発された地熱エネルギーは日々の生活になくてはならない電気を生み出します。温泉は疲れた体を癒やし、やすらぎを与えてくれる場として多くの方々に利用されます。また、人々の安全な暮らしを守るための工事もあります。私が入社1年目に携わった地震波を測定する地震計を発電施設の敷地内に設置するためのボーリングはその代表的なものでした。垂直に1000メートルの穴を掘っていくのですが、許される誤差はわずか3度しかありません。そのため、あまり荷重をかけずにゆっくり慎重に1年以上かけて掘り進めていく大変な工事でした。しかしこの工事によって設置した地震計は発電施設の安全ひいては地域の方たちの暮らしを守る重要な情報を提供しています。 そして私たちが掘った穴から得られた地下深部の情報は大変な価値があり、学術的にも貴重な情報として今後ずっと残っていくものです。自然相手の仕事なので、台風による暴風雨で現場までの林道が倒木や土砂で閉ざされたり、雪が降って仕事ができなかったりなど、苦労することもあります。しかし多くの人々の生活を支え、しかも貴重な情報を世の中に提供できる仕事なので、誇りと自信を持って取り組んでいます。
My choice -この仕事を選んだ理由- ボーリングの知識も経験もゼロでしたが、大学時代に学んだ地質学が活かせると思いました。
私は子供の頃から自然科学に興味があり、大学では地質学を学びました。そして地質調査のために秋田県内のあちこちの山を歩き回り、そのレポートをまとめるという生活を送っていました。卒業後、一度は土木系の公共機関への就職も考えましたが、やはり自分の得意分野を活かすには地質調査に携わることができる会社に進むべきだと考え、見つけたのが当社です。ボーリングに関する知識も経験も全くありませんでしたが、この会社なら自分の好きな地質に関する仕事ができると思い、入社を決意しました。 私の場合、今お話ししたような理由で当社を選びましたが、この仕事は文系・理系に関係なく、意欲さえあればチャレンジできます。というのも、様々な技術を教える教育機関がありますが、ボーリングの知識や技術を教えるところはないからです。そのため新卒で入ってくる社員は全員が同じゼロからのスタートになります。私も入社後に先輩と一緒に作業をしながら仕事の流れを覚え、専門書を読むなどして知識を吸収していきました。専門技術を備えたスペシャリストとして活躍できる魅力ある仕事ですから、興味のある方は文系・理系を問わずぜひチャレンジして欲しいですね。
Growth and development -成長を実感したい- さらに経験を積んで、どんな事態にも冷静に対処できるようになるのが目標です。
入社して5年が経ち、地熱エネルギーの開発などこれまで8つのボーリング現場に携わりました。入社するまでは全くわからなかったボーリングという仕事に関し、一通りの知識と技術を身に付けることができたと思います。そしてボーリングマシンの運転をはじめ、小型移動式クレーンの操縦、玉掛作業者、アーク溶接作業者、足場の組立て等作業主任者、地質調査技師といった、仕事に必要となる様々な免許や資格も取得しました。 しかしまだまだ経験は足らず、今後さらに技術を磨いていかなければいけないと感じています。私が目標としているのは20年以上の豊富な経験を持つ先輩です。特に作業中どんなイレギュラーな事態が起きても慌てず対処する姿勢を見習いたいと思っています。例えば穴を掘っている最中に、穴の壁が崩れてきて穴の中の掘削機器が埋まってしまいそうになることがあります。そんな時でもその先輩は、無理に引き上げようとするのではなく、マシンをゆっくりと上げたり下げたりしながら慎重に掘削機器を引き上げていくのです。おそらく頭の中で穴の状況を想像し、過去の経験を踏まえてどのぐらいの力で引き上げればいいのかわかっているのだと思います。私もこれから様々な現場で経験を積んで、どのような状況でも冷静に対処できるようになりたいですね。