- Profile
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氏名:松下 奈楠
職種:総務職
入社:2014年4月
部署:兵衛向陽閣 総務部 マナー教育課
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自分の理想の接客ができる職場だと感じ、ホテルの専門学校を卒業後、2014年『兵衛旅館』に入社。サービス職として、「兵衛 向陽閣」のレストランサービスに携わる。同旅館のすべてのレストランでホール業務や受付業務を経験し、1年後にルームサービスを行う客室係へ。お客様の思い出に華を添える「おもてなし」を追求する。2016年11月に、総務部 マナー教育課へ異動。新卒採用とスタッフ教育を担当し、明日の『兵衛旅館』の礎をつくっている。
What I do -こんな仕事をしています-スタッフや学生と向き合い、道を示す仕事をしています。
マナー教育課で、スタッフ教育と新卒採用に携わっています。スタッフ教育ではマナーや接遇、業務に関する基礎知識を教えており、現在は中途採用のスタッフ向けの研修を担当しています。『兵衛旅館』が運営する「兵衛 向陽閣」は、700年の歴史を誇る老舗旅館。教育体制もしっかりしていて、新人研修では基礎固めだけでなく、大手旅行会社が行うおもてなし検定を受験します。当社が長い間培ってきた「また来たくなる空間づくり」を後輩にしっかりと伝えられるように、日々勉強中です。
新卒採用では、インターンシップの企画や参加してくれた学生へのフォロー、会社説明会での学生とのコミュニケーションなどを行っています。学生には、自分の行動がお客様にダイレクトに評価される接客の面白さを自身の体験談を交えながら説明するだけでなく、入社時のギャップや特殊な業務形態についても、楽しさも大変さも含め正直に話しています。また面接を行う立場になって気がついたのが、面接官も相手に信頼していただけなければ、質問をしてもしっかりとした答えが返ってこないこと。自分の行動で相手の行動が変わるところが、接客に似ていると感じました。
今まではお客様の気持ちを察する感受性を磨いてきましたが、マナー教育課での仕事は、自分の想いを相手に伝えなければなりません。最初は悩みも多かったですが、上司から「君には君のいいところがあるのだから、そのままでいい」と言ってもらい気が楽になりました。自分らしさを大切にしながら、「スタッフと会社」「学生と会社」を結ぶ架け橋になれるように、これからも頑張ります。
We are looking for people who… -私たちが求める人材-サービス精神とグローバルマインド。2つの資質を持った方が理想です。
「おもてなし」という形のないものを扱っているので、時にはプランにないサービスを提供することもあります。例えばお客様のプロポーズのお手伝いをさせていただく場合は、花束の種類や渡すタイミング、電気をつけるのか消すのかなど細かい要望をお聞きして、できる限り対応。お客様を思っての行動は、ルールに縛られません。「こうすれば、もっと喜んでいただけるのでは」と自ら考え、行動することが満足をつくるカギです。 また近年では外国人観光客の割合も増えてきており、「兵衛 向陽閣」にも日本独自の温泉文化を体感しに、アジア圏をはじめとした多くの国々の方が訪れています。国外のお客様に対応するため、いま力を入れているのは英語教育です。接客に特化した英会話の研修を行い、サービス職全体の語学力の底上げを図っています。将来的には、中国語や韓国語の語学教育にも力を入れていく予定です。 私も英語力を磨いていますが、やはりまだ語彙力が足りないため、お客様へ細かいニュアンスを伝えられずにもどかしい思いをすることも。ですが国内外を問わず、細やかな気遣いが笑顔を生む瞬間がたくさんあり、人を想う気持ちは海を越えて伝わると日々実感しています。「兵衛 向陽閣」のおもてなしを、世界に発信する。そんな気概を持って、一緒に頑張ってくれる方に、ぜひ来ていただきたいです。
People and culture -働きやすい職場-チームプレーを大事にする当社には、ひとつの家族のような、あたたかい雰囲気があります。
「感動は一人一人の笑顔から」をスローガンに、全員で一丸となってお客様へ特別な時間を提供する「兵衛 向陽閣」では、何よりチームワークを大切にしています。お客様を想う気持ちと同じように、スタッフ同士もお互いを気遣い合いながら、日々の業務に取り組んでいます。20代のスタッフの割合が高く、歳が近い先輩が多いので相談しやすい環境があるのも魅力です。プライベートでも仲が良く、仕事終わりや休みの日に一緒に食事やショッピングを楽しむこともあります。当旅館では2ヵ月に1度、設備点検のため2日~3日間の休館日があり、この連休を利用して同僚と旅行に出かけたこともあります。 歳の離れた先輩との人間関係も良好で、アルバイトとして接客で活躍される「雇仲居(やとな)さん」と呼ばれる60代~70代のOBの方たちは、ホスピタリティ精神にあふれていて、とても親切です。いつも若手を気にかけてくれて、自分の孫のようにかわいがってくれます。 また年々拡大するインバウンド需要に対応するため、留学生や海外インターンシップ生を積極的に受け入れるなど、外国人の雇用にも力を入れており、ともに働くスタッフも国際色豊かです。私たちとは違う観点から旅館を観察していて、あるルーマニア人のスタッフは「旅館はホテルと違い、観光スポットへの拠点でありながら施設での時間も楽しむ場所。サービスの内容が濃く、世界有数のサービス大国である日本の中でも最もハイレベルな場所と言える」と感心していました。「ここで学んだことは、世界各国のどのサービス業においても活用できる」という方も。当館は日本にいながらにして、世界中の方との出会いを楽しみながら、世界最高水準の接客サービスを学べる旅館です。
My work -先輩たちの働く姿-海外のお客様にも通じた「おもてなし」の心。喜んでいただこうとする姿勢は、世界中の人を笑顔にします。
「兵衛 向陽閣」の接客係の特長は、お客様への「おもてなし」の時間を長く取れることです。布団敷きや清掃などの業務は、別の部署のスタッフが行うので、「どうすればお客様に喜んでいただけるか」を考えることに多くの時間を使えます。私も接客係時代には、お客様お一人おひとりに合わせ、どのような接客をするべきかを考えて、たくさんの方の笑顔を生み出してきました。その中でも、ひとり立ちした時に担当させていただいた韓国人のお客様のことを、今でも鮮明に覚えています。 7名で連泊されるお客様で、日本語を話せる方はいらっしゃいませんでした。英語が話せる方が2名いらっしゃったので、その方たちとコミュニケーションをとっていましたが、せっかく来ていただいたからには、全員の方とお話ししたいもの。そこで1日目の接客の際は、韓国語を調べてハングル文字を書き、お客様へ思いを伝えました。書いた言葉以上に、私の行動を喜んでくださり、結果は大成功。2日目も喜んでいただけるようにと、今度は違うアイデアを練りました。2日目の夕食の際に、皆様の前で「今日は韓国語を勉強してきました」とお伝えし、韓国語を話せるスタッフから教えてもらった韓国語を披露すると、「君はすごいよ」と感激してくださりました。気がつけば、お客様から思いがけない拍手が。人を喜ばせたいという気持ちは、海を渡っても通じるのだと、しみじみ感じたうれしい思い出です。 私に限らず、すべての接客係のスタッフが、自分だけのおもてなしエピソードを持っています。新卒で入ってくる方も、ぜひ持ち前のサービス精神を発揮して、他にはないストーリーを楽しんでいただきたいです。