- Profile
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氏名:S.K
職種:海運営業 オペレーション(運航管理)
入社:2012年4月
部署:専用船・不定期船部 不定期船課
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入社後初配属はイイノマリンサービス株式会社(出向)、業務部船主会計課配属。2014年7月専用船・不定期船部 不定期船課に異動、現在に至る。
What I do -こんな仕事をしています- 安全運航は当然、経費を抑え、効率よく船を航行させることが使命
石炭、砂糖、小麦などを運ぶバラ積み貨物船の6隻のオペレーションを担当しています。
オペレーターの役割は、船の運航に関わる様々な手配をもれなく行い、船長と共に安全に船を目的地へ到着させることです。
その中でいかに効率よく低コストで船を運航させることができるかが求められます。
運航費用の大部分を占める燃料費は、変動が激しく、港によっても価格が大きく違うため、
燃料単価が高い貨物の積み揚げ港で補油するか、燃料単価の安い港に補油のためだけに寄港するか等を、
燃料油市況の変動状況や、貨物の積載数量、運賃等を加味しながら各オペレーターが判断し、手配します。
どこでどれだけの数量を補油するかによって、時には数万ドルのコスト差となるため、その判断も慎重になります。
また、気象条件も航行に大きく影響するため、できるだけ詳細なデータを入手し、時には最適な航路を気象予報士と打ち合わせ、わざと遠回りをさせることもあります。
こうした工夫によるコスト影響の金額単位が大きいことが、仕事の醍醐味の一つだと感じています。
People and culture -働きやすい職場-上司でも名字に「さん」を付けて呼ぶフラットな職場環境です
当社は、上司や役員でも名字にさんを付けて呼ぶのが慣習で、会議の場でも若手に積極的に発言の機会をが与えられます。 たとえ新入社員でも、議題についてきちんと考えた意見をもっていれば、上司も役員もきちんと話を聞いてくれます。 船舶管理会社にて経理業務を行っていた入社2年目の頃、船員の供給、船員教育にあたっているフィリピンの子会社の会計基準を、日本の会計基準に適合するというプロジェクトがありました。 もとはそのプロジェクトの担当ではなく、ヒアリングをされているだけの身であったのですが、自身で会計学を学び、問題点、改善点を積極的に提案しました。 その結果、「一緒に行って説明、解決してきなさい」と社長から直々に言われ、上司と一緒にフィリピンに行かせていただき、問題解決に勤しみました。 このような若手にも積極的に仕事を任せてもらえる風土は、仕事に主体的に取り組むモチベーションになっています。
My work -先輩たちの働く姿-さまざまな条件を考慮して航路を決定、やりがいがあります
港では、接岸、荷役を入港順に行なうのが原則です。そのため、自分がオペレーションする船が、入港予定時間が近い差合船(さしあいせん)より数時間到着が遅れたために、数日から10日程度待たされることもあります。この数時間の違いだけで経費が数万ドル変わってきてしまいます。 現在、差合船のある私の担当船の1隻が日本から北米に向かって航行しております。船の運航は天候に左右されるのはもちろんのこと、海流にも影響されます。 太平洋を日本から北米に向かう場合、黒潮や偏西風にうまく乗れれば2割程度速度が上がります。 そこで、詳しい海流の位置情報や偏西風の情報を専門業者から入手し、その情報を元に船長に航路を提案しました。 その結果、1日程度先に出港していた差合船よりも早く入港する見込みとなり、接岸待ちに伴う数万ドルのコスト削減になる予定です。 海流や天候の詳細情報を経費を使って取り寄せるかどうかもオペレーターの判断ですので、このように自分の判断がうまくいったときは達成感を感じます。 もちろんうまくいくときばかりではありませんが、いくつも選択肢があるなかでどれを選ぶか、どこを創意工夫して、運航スケジュールを組み立てるか、自分の裁量や判断で決められることが多いところにやりがいを感じています。
Growth and development -成長を実感したい-世界単一マーケットで高い評価に値する仕事をしたい
仕事は、中東や東南アジア、北米にいる方々と頻繁にメールや電話で連絡をしながら進めていきます。最初の頃は、いわゆる日本の常識が通じないことに戸惑うこともありました。しかし、上司からの「仕方ないよ。育った環境が違うのだから」というアドバイスをもとに、まずは相手の考えや行動を受け止めて、理解するよう心がけています。 日本人は時間に厳しいですが、他の国の人々が必ずそうとは限りません。よって、例えば書類提出の締め切り日を実際よりも早めに設定する等、仕事に支障がないように行動するようにしています。 海運業は世界単一マーケットで各国が競い合っています。そのなかで、日本の船会社はトラブルが少なく、正確な仕事をするという評価を受けています。そのため、当社をはじめ日本の船会社に輸送依頼をしてくる国外の会社も多いです。今後も高い評価に値する仕事をしていきたいと思っています。 実は今、私が担当するドライバルク部門は世界的大不況で、厳しい環境に置かれています。しかし、上司は、「不況だからとうつむいて仕事をしてはいけない。不況だからこそ明るくやろう。いつか景気が回復したときに備えて」と言います。大らかな余裕ある姿に勇気をもらいつつ、一丸となって前を向いて仕事に励んでいます。